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「会社の仮眠室で体が動かなくなった」昼休みに経験した背筋が凍る体験。ベッドのすぐ脇、黒い影の正体とは

仮眠室での異変
昼休みに少し横になろうと、会社の仮眠室のベッドに身を沈めた。忙しかった午前中の疲れを引きずりながら、目を閉じてしばらく経った頃のことだった。
突然、体の感覚が消えた。
腕を動かそうとしても、足を動かそうとしても、まるで鉛でも流し込まれたかのようにびくともしない。
「会社の仮眠室で体が動かなくなった」
最初は夢と現実の境目で意識が混乱しているのかと思った。
しかし目はちゃんと開いている。天井の染みも、蛍光灯の消えた薄暗い室内の空気も、はっきりと認識できる。
これは夢ではないと確信した。
それでも体は動かない。口を開けようとしても、舌が貼りついたように言葉が出てこない。
胸の奥が締め付けられるような感覚だけが、はっきりとあった。
普段から睡眠は足りているつもりだったし、体調に特段の変化もなかった。
なのに、なぜ。
焦りがじわじわと積み重なっていく。
黒い影の正体
恐る恐る、目だけを動かした。
薄暗い仮眠室の中、ベッドのすぐ脇に何かがいる。
人のような輪郭を持ちながら、輪郭が不明瞭な黒い影。
はっきりとした形を持たないまま、じっとこちらを見下ろしている。
声も出せない。助けを呼ぼうにも喉が震えるだけで、音にならない。
影はただそこに立ち続け、動く様子もなかった。
どれくらいの時間が経ったのか、わからない。
数十秒か、それとも数分か。感覚が戻るのを待ちながら、とにかく心を静めようとした。
目を閉じればよかったのかもしれないが、閉じることもできなかった。
やがて、足の指先からじわりと感覚が戻ってきた。
腕も、肩も。ゆっくりと体が自分のものになっていく。全身に力が入るようになるまで、じっと待ち続けた。
勢いよく跳ね起きて部屋を見渡すと、影はどこにも見当たらなかった。
仮眠室には自分ひとりしかいない。ドアも閉まったまま。窓の外では昼休みのざわめきが聞こえている。
今思い返しても、あれが何だったのか答えが出ない。
職場の同僚に話したこともあるが、みな笑い飛ばすだけだった。でも、あのとき確かに感じた視線の圧力は、今でも鮮明に思い出すことができる。あの沈黙。あの重さ。
あの仮眠室には、それ以来ひとりでは入れない。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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