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「ごめん、ちょっと待って」食事中、スマホばかりいじる10年来の友人。会話中に気づいてしまった、友人の本性に絶望した

「ごめん、ちょっと待って」食事中、スマホばかりいじる10年来の友人。会話中に気づいてしまった、友人の本性に絶望した
スマホから目が離れない夜
その日は、地元の駅前にある小さなワインバーで、10年以上の付き合いになる友人と久しぶりに食事をしていた。
最初から何かが少しおかしかった。
友人は私が話しているあいだ、スマホで誰かにメッセージを打ち続けていた。
相づちは打つ。でも画面からは目が離れない。
私の顔ではなく、指先がテーブルの上でせかせかと動き続けていた。
「ごめん、ちょっと待って」
そう言いながら何度も返信を打つ様子を見て、私はグラスをゆっくり傾けながら言葉を選んだ。
急かすのも大人気ない。
そういう夜もあると思おうとした。
でも、10年以上の友人と向き合う時間に、それほど大事な用件があるものだろうかとも感じた。
ようやくスマホを置いた頃、私は仕事の話を切り出した。
数週間前から昇進の打診があり、上司とも何度か話し合った結果、受けることにしたと報告した。
友人なら、少し驚きながらも喜んでくれるだろうと思っていた。
「私だったら断るかも」
友人は少し首を傾けた。
「へえ。でもそれって大変そうだね。私だったら断るかも」
声のトーンは穏やかだった。
悪意があるとは思えない。
ただ、「おめでとう」の一言はなかった。
「すごいね」も「頑張って」もなかった。
残ったのは「大変そう」という言葉だけだった。
(応援されていない、というより、値踏みされた気がした)
気にしすぎかもしれないと、何度も自分に言い聞かせた。
でもその夜の会話を振り返ると、言葉の端々に小さな棘が混じっていたことに気づいた。
私の近況に関心が向いていないというより、少し冷めた目線で見ているような空気。喜びを一緒に受け取ってもらえなかった感覚。
帰り道、私はひとりで歩きながら、次にいつ連絡しようかと考えた。
いつもなら翌日にはメッセージを送るところが、なんとなく踏み出せなかった。スマホを開いては閉じる、という動作を何度か繰り返したまま、家に帰り着いた。
その後、こちらから連絡する頻度を少しずつ減らした。
友人からも特に何も言ってはこなかった。あっさりとした反応だった。理由を尋ねてくることもなく、関係は静かにフェードアウトしていった。
あの夜の小さな違和感が、長い付き合いを静かに変えていった。
それが正しかったのかは今もわからない。でも、関係を一歩引いて見直すサインだったのだと、今は思っている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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