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「式は、母さんの信仰する場所でやることにしたよ」結婚式場を無断で申し込んだ義母。だが、夫の言い分に納得いかなかった

ワクワクしていた式場探し
もう20年以上前の話だ。
夫との婚約が決まり、二人でいよいよ式場をどこにしようかと話し合いを始めた。
私の実家は特定の信仰を持っておらず、親も「好きなようにすればいい」というスタンスだったから、形式にとらわれない人前式を希望していた。
夫も「どこでもいいよ、二人で決めよう」と言ってくれていた。
週末に式場のパンフレットを広げながら、どんなドレスにしようか、どんな演出にしようか、あれこれ話すのが楽しかった。
見学に行くつもりで候補もいくつか絞っていた。この結婚式を自分たちの手で作り上げるんだという気持ちで、毎日ほんの少し浮かれていた。
ところがその週、夫から思いがけない一言が来た。
「式は、母さんの信仰する場所でやることにしたよ」
義母が、自分の信仰する特別な式場に、私たちに一言も相談なく申し込みをしていたのだという。
呆然とした。話がまったく違う。二人で決めるはずだったのに。
姑の本音「うちの嫁なら当然」
夫に抗議した。
なぜ事前に相談しなかったのか。なぜ私の希望を確認しなかったのか。言いたいことは山ほどあったが、夫が返してきた言葉は短かった。
「もう決まったし、良かれと思って手配してくれたんだから」
義母は私たちに一言の相談もなく、自分の信仰する式場に申し込みを済ませていた。
後から義母自身が漏らした一言で、その本音が見えた。
「うちの嫁なら当然ここよ」
その考え方で押し切られた。
私が人前式を望んでいたことなど、最初から考慮の外にあったのだろう。
夫もそれを当然のこととして受け取っていた。
結局、私はしぶしぶ従った。希望していた人前式は、話し合う間もなく消えた。
式当日は笑顔で写真に収まり、列席したゲストには何も見えなかったはずだ。
披露宴でも笑って話した。ただ、胸の奥に静かに残った冷えた感触だけは、ずっとそこにあった。
20年が経った今も、誰かの結婚式の話が出るたびに、あの日のことが浮かぶ。
式場の空気も、自分が選んだわけではないドレスも、今でも思い出せる。
執念深いと言われるかもしれない。それでも、人生で一度きりの日のことを、相談なく決められた重さは、時間が経っても少しも軽くならない。
夫は今でも、あの日の私の気持ちをどこまで分かっているのだろうか。
聞こうとも、聞かれたこともない。式場への恨みよりも、その距離のほうがもっと長く、もっと静かに残り続けている。
新婚旅行でも、新居での最初の夜でも、あの日の話を蒸し返すことはしなかった。言ったところで何が変わるわけでもない。そう思って、ずっと黙ってきた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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