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「そこは二人で決めることでしょ」新居の場所に口を出す母。だが、叔母がたしなめた瞬間

「そこは二人で決めることでしょ」新居の場所に口を出す母。だが、叔母がたしなめた瞬間

正月の食卓で始まった新居の話

年が明けて、妻と一緒に私の実家へ帰省したときのことです。

広間には親戚が大勢集まり、食卓では仕事や旅行など、それぞれの近況話で盛り上がっていました。

妻も最初こそ少し緊張していましたが、叔父や叔母から話しかけられるうちに、少しずつ表情がやわらいでいました。

そんな中、母が私たちに尋ねました。

「そういえば、今の部屋ってそろそろ狭いんじゃない?引っ越す話はしてないの?」

ちょうど私たちは、少し前から住み替えについて話し始めていたところでした。

まだ候補すら決まっていなかったため、私は軽い気持ちで答えました。

「まあ、そのうちね。まだ何にも決めてないよ」

すると母は、「だったら」と身を乗り出しました。

「この近くにしたらいいじゃない。駅の向こうにも新しいマンションができたでしょう?」

私は苦笑しながら、「通勤もあるから、そんな簡単には決められないよ」と返しました。

ところが母は、今度は妻のほうを向きます。

「でも、こっちなら何かあったとき便利よ。あなたもそう思わない?」

突然話を振られ、妻は少し戸惑った顔をしました。

「そうですね……便利だとは思うんですけど、私の職場からだと少し遠くなるので」

「ああ、そうなの。でも電車なら通えるでしょう?」

母に悪気はなかったのでしょう。ただ、自分の案を気に入っているらしく、なかなか話を終えようとしません。

私はさすがに気になり、「母さん、まだ探し始めてもないんだから」と止めました。

母は少し不満そうに、「ちょっと勧めただけじゃない」と返しました。

叔母がさらりと止めてくれた

そのやり取りを近くで聞いていた叔母が、笑いながら口を挟みました。

「もう、その辺にしておきなよ」

母はきょとんとして、「何よ」と叔母を見ます。

「住むのは二人なんだから。そこは二人で決めることでしょ」

「別に決めてあげようとしてるわけじゃないわよ」

「分かってるって。でも、何回も言われたら断りづらくなるでしょう」

叔母の言い方はきつくありませんでした。姉妹だからこそ言える、少しくだけた調子でした。

母もそこで初めて妻の表情を見たようで、少し間を置いてから言いました。

「あ、ごめんね。私、ちょっと先走ったわ」

妻はほっとしたように笑って、「いえ、大丈夫です」と返しました。

すると叔母が、「まだ引っ越すとも決まってないんでしょ?まずはゆっくり探せばいいじゃない」と笑い、話題は自然と別の話へ移っていきました。

帰り道、妻がぽつりと言いました。

「お母さん、この辺に住んでほしいんだろうね」

「たぶんね。近くにいたらうれしいんだと思う」

「気持ちは分かるんだけど、あそこまで言われるとちょっと返事に困ったかな」

私は「ごめん。次はもう少し早く止めるよ」と答えました。

母にも母なりの希望があったのだと思います。ただ、実際にそこで暮らすのは私たちです。

叔母がさらりと線を引いてくれたことで、家族だからこそ相手の選択に踏み込みすぎないことも大切なのだと感じた正月でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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