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「深夜2時にドラムはやめて!」下の階から響く騒音。だが、管理会社が突きつけた現実とは

深夜に突き上げる重低音
下の階に若い男性が引っ越してきたのは、その年の春のことだった。
しばらくは静かだったのに、数日後の夜、その静けさは突然破られた。真下からドンドンとドラムの音が突き上げてきて、家じゅうの床がびりびりと震えたのだ。時計を見ると、深夜2時を回っている。
ベビーベッドで眠っていた娘が、びくりと体を跳ねさせて泣き出した。抱き上げてあやしても、地鳴りのような重低音は少しも止まらない。心臓の裏側を直接叩かれているような音が、いつまでも続いた。
「また今夜も始まった」
ミルクを飲ませながら、私は思わず床をにらんだ。
娘はようやく寝ついても、ベースの一撃でまた目を覚まして泣く。
その繰り返しで、気づけば窓の外がうっすらと白んでいた。
翌日、仕事から帰った夫にゆうべのことを伝えると、夫は眉をひそめて表情を険しくした。
「それは放っておけないな」
その夜もまた重低音が始まると、夫は迷わず階下のインターホンを押しに行った。
開き直る下の階
「深夜2時にドラムはやめて!」
ドア越しに夫がそう頼むと、出てきた男性は悪びれる様子もなく言い返してきた。
「趣味なんで文句言わないで」
その夜だけは、少しだけ音が小さくなった。けれど数日もすると、今度はギターとアンプまで加わって、以前よりもずっと派手な音が戻ってきたのだ。娘は毎晩のように泣き、私も夫も寝不足でふらふらだった。
「もう限界。娘がかわいそうだよ」
私がそう漏らすと、夫も深くうなずいた。これ以上は当事者同士で話しても平行線だ。翌朝いちばんに、私は管理会社へ電話をかけた。深夜の騒音が続いた日時をメモに取り、娘が毎晩泣いて眠れない状況も、ありのまま伝えた。
管理会社が黙らせた朝
「規約で楽器の演奏時間は決まっています」
電話口の担当者はそう言って、その日のうちに動いてくれた。翌日には書面での警告と、直接の訪問が入ったという。しばらく音の消えた夜が、こんなにありがたいものかと実感した。
すると、あれほど強気だった男性の態度が一変した。数日後に廊下で顔を合わせると、彼はこちらに気づいた瞬間に顔をこわばらせ、何か言いかけて口をつぐみ、そのまま目を伏せて足早に去っていった。
「うちも眠れなくて、ずっと困ってたんです」
通りかかった同じ階の住人も、そっとそう声をかけてくれた。悩んでいたのは、我が家だけではなかったのだ。
その夜から、真下の重低音はぴたりとやんだ。娘は朝まで一度も起きずに眠り、私も久しぶりに深い眠りに落ちることができた。ドアの前で小さくなって挨拶していく彼を見て、あの時はっきりさせて本当によかったと、心から思えた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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