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「鳥が落としたのかな」歩道に落ちていた謎の新鮮な魚。翌朝、同じ道を歩いても魚は見当たらなかった

「鳥が落としたのかな」歩道に落ちていた謎の新鮮な魚。翌朝、同じ道を歩いても魚は見当たらなかった
残業帰りの歩道で足が止まった瞬間
残業を終えて駅から自宅まで歩く、いつもの通勤路でのことでした。
住宅街の細い歩道を歩いていたら、街灯の下にきらりと光るものがあって思わず足が止まりました。
よく見ると、それは長さ20センチほどの魚だったんです。
近づいてみると鯵のような銀色の魚が、歩道のど真ん中にぽつんと横たわっていました。
スーパーの袋もなく、新聞紙の切れ端もなく、水たまりすらありません。
コンクリートの上にただ1匹だけ、置いたように転がっていました。
しかも妙に新鮮で、目までキラキラしているんです。
鱗にもしっかり艶があって、明らかに「さっきまで生きていた」状態でした。
私の住んでいる地域は内陸で、近くに川も海もありません。最寄りの川まで歩いて30分はかかる場所です。
頭上を見上げて確信した不可解
「鳥が落としたのかな」と最初は思いました。
カラスやトンビが咥えて運んでいる途中で落としたなら説明がつきます。私はそのまま頭上を見上げました。
「鳥1羽いない」
住宅街の静かな夜空には、街灯の光が滲んでいるだけでした。
電線にも屋根にも、影一つありません。耳をすませても羽音すらしないんです。
周囲の歩道にも人の姿はなく、自転車も停まっていません。落とし主らしい影は本当にどこにもいませんでした。
ふと振り返ってみても、私が歩いてきた道に魚が落ちていた形跡もなかったんです。
背中がぞわっとして、私はそのまま足早にその場を離れました。誰かにこの話をしたくて、家に帰ってから家族に話しましたが「気のせいじゃない」と笑われて終わりました。
スマホで写真を撮っておけばよかったと、家に着いてから何度も後悔しました。
10年経った今も続く小さな習慣
あの夜から、その道を通るたびに少しだけ足元を確認するようになりました。
何かが落ちていないか、もしくは、何かが落ちてくる予兆がないか。10年経った今もその癖は抜けません。
翌朝、明るくなってからもう一度同じ場所を通ってみました。魚は跡形もなく消えていました。
誰かが片付けたのか、野良猫が持ち去ったのか、それすら今でも分かりません。
あの夜の魚が、どこから来てどこへ消えたのか。考えても答えは出ないままです。ただ、あれが本物だったことだけは、目までキラキラ光っていたあの新鮮さの記憶ではっきり覚えています。あれ以来、雨の日も晴れの日もその通勤路では空と地面を交互に確認してしまうのです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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