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「残業で遅くなった」小さな嘘を積み重ねる夫。だが、夜遅くに帰ってきた夫を見て、離婚を決意

「残業で遅くなった」小さな嘘を積み重ねる夫。だが、夜遅くに帰ってきた夫を見て、離婚を決意
小さな嘘で揉め続けた4年
24歳で結婚した相手は、悪気のない小さな嘘を毎日のように口にする人だった。
買ってきていないお菓子を買ったと言ったり、見たはずのドラマを見ていないと言ったり。
問い詰めれば必ず謝るが、翌週にはまた同じことを繰り返す。
私は昔から嘘つきが心底嫌いで、つまらない隠し事のたびに夫婦喧嘩を重ねた。
「ごめん、何となく言っちゃった」
その口癖を聞くたびに、私の中の信頼の貯金が一円ずつ目減りしていった。
彼に悪意はない。それは分かっている。
けれど嘘の数は確実に積もっていく。お土産にもらったケーキを自分が買ったと言ったり、義実家に電話したと言ったのに発信履歴がなかったり。
一つひとつは笑い飛ばせる軽さなのに、月単位で数えると見過ごせない量になっていた。
結婚3年目の終わり頃には、彼のひと言を全部疑う癖が私についてしまった。
今日の昼ごはんの話、誰と会ったかの話、些細な経費の使い道。
本当のことを話してくれているはずなのに、心のどこかで照らし合わせの作業をしてしまう自分が、何より嫌だった。
残業の夜、漂った居酒屋の油臭
あの夜のことは今でも鮮明に覚えている。
連絡もなく22時を過ぎて帰宅した夫は、玄関先で照れたように笑った。
「残業で遅くなった」
私は冷蔵庫から作り置きの煮物を出し、温め直して食卓に並べた。
彼はいつもなら数分で平らげる量を、やけに小さく口に運んでいる。
箸の動きが鈍い。様子がおかしいと感じて、肩越しに顔を寄せた瞬間、強烈なタバコと揚げ物の油の匂いが鼻をついた。
居酒屋の店内に立ったままの服そのものだった。
「ちょっと、これどこの匂い」
彼は一瞬黙ってから、誘われて軽く一杯だけ寄ったのだと白状した。
連絡しなかったのは、私に怒られると思ったからだという。怒られるのが嫌で、また同じパターンの嘘を選んだのだ。
その夜は彼が何度も謝った。けれど、私の中で何かがゆっくり閉じていく音がした。
小さな嘘ほど信頼を蝕んでいくのだと、はっきり知ってしまった。
彼を許す言葉も出てこないまま、半年後に私は離婚を切り出した。結婚生活はちょうど4年だった。今もあの油の匂いを思い出すと、胸の奥が重く沈む。完全に整理がついたとは、まだ言えない夜が続いている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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