Share
「こういうの好きでしょ?食べなさい」痛んだ漬物を出してくる義母。だが、そばにいた夫の一言に絶句

「こういうの好きでしょ?食べなさい」痛んだ漬物を出してくる義母。だが、そばにいた夫の一言に絶句
嫁の皿にだけ回ってくる古い惣菜
結婚して数年が経った頃から、義実家に行くたびに違和感が積もっていった。
冷蔵庫の奥から出てくるのは、変色した果物や明らかに作り置きから日が経った惣菜ばかり。
最初は「もったいない精神が強い人なんだな」と受け流していた。
義母の世代らしい節約感覚なのだろうと、自分に言い聞かせていた。
けれど夫の前に並ぶのは、その日に焼いた新しい魚や買ってきたばかりの刺身だった。
義父の小鉢にも、今朝買ってきたという惣菜が盛られている。私の前にだけ、奥から発掘してきたような色合いのものが滑り込んでくる。
一度や二度ではない。訪問のたびに、判で押したように嫁の皿だけが古い。
何度も繰り返されるうちに、偶然ではないと確信した。
ぬめりの出た漬物と義母の笑顔
ある日の昼食、義母がにこにこしながら小皿を差し出してきた。
「これ高かったのよ〜」と添えた漬物は、酸っぱさを通り越して鼻にツンとくる臭いがした。
表面はうっすらぬめり、明らかに開封から時間が経ちすぎている。漬け汁の色も濁って、白い膜のようなものが浮いていた。
「こういうの好きでしょ?食べなさい」
私の皿だけに次々と取り分けてくる。夫と義父の前には、別の新しい小鉢が並んでいた。
胸の奥で何かがざらついた。お腹が弱くて、と消え入る声で断ってみた。義母の笑顔が、刹那、ピシッと固まったのが見えた。次に発した一言で、空気はもう戻らなかった。
「神経質じゃ辛いわよ」
笑い声で包まれていても、刃のように刺さる言葉だった。
隣の夫まで、スマホから顔も上げずに援護射撃を投げてきた。
「せっかく出してくれてるんだから少し食べれば」
味方は一人もいなかった。
私は箸の先で漬物を口に運び、すぐ番茶で流し込んだ。喉の奥に違和感が残ったまま、誰とも目を合わせられず食卓を終えた。
帰宅後に襲ってきた腹痛の意味
帰宅してから数時間後、本当に腹を下した。
トイレから出られなくなった夜、私はようやく確信した。義母は分かっていてやっている。嫁にだけ、家の処分品を回している。
夫もそれを当たり前のこととして見ているか、見ないことにしている。義実家の食卓における私の席は、味見役ではなく処分役だったのだ。
次に呼ばれる日のことを考えるだけで、玄関の冷蔵庫の扉が頭に浮かぶ。あのにこやかな笑顔の奥に潜んでいたものに気づいてしまった以上、もう何も口にできない。背筋に冷たいものが流れたまま、私は床に座り込んでいた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事

