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「ちょっと、後ろに並んで」レジで割り込みをする女性。だが、私が正論をぶつけた結果

毎週末のレジで繰り返された光景
近所のスーパーに、決まって同じ時間帯に現れる年配の女性がいた。
その人がレジ前に来るたびに、列を無視してすっと前へ割り込む。
一度や二度ではない。週に何度も、まるで自分には優先権があるかのようにごく自然にやってのける。
買い物かごを提げたまま、当たり前の顔で列の途中にすべり込んでくる。後ろの人が迷惑そうな表情をしても、その視線を受け流すように前を向いたまま。
並んでいる周りの人たちはみな黙っていた。こちらも同じだった。
何を言い返してくるかわからないし、もめ事を起こしたくないというのが正直なところ。
今の時代、どんな反応が返ってくるかわからない。その場が荒れることを思うと、誰もが一歩引いて見て見ぬふりを続けていた。
ただ、内心では全員が感じていたはずだ。
でも、その日も変わらず割り込んできたとき、何かがぷつりと切れた。
後ろに子連れの若い女性が並んでいた。重い荷物を両手に持ちながら、何も言わず黙って下を向いている。
その姿を見て、黙っていることへの疲れが一気に溢れた。
(これ以上黙っていたら、これからもずっと同じことが続く。何も変わらない。)
「またか」という感情より先に、口が動いていた。深呼吸する暇もなかった。どうせまた何も起きないまま終わるのか、という気持ちが、背中を押した。
はっきり言った、その一瞬
少し大きめの声で、まず短く投げた。
「ちょっと、後ろに並んで」
声が震えそうになるのをこらえて、もう一度はっきりと続けた。
「皆さん並んでますよ、後ろに並び直してください」
怒鳴り返されるかもと心臓がどきどきした。
でも、その女性はこちらをちらりと見た。それから、なぜか初めてそこに列があると気づいたかのような顔をした。
驚いた様子で周囲を見回し、少し口を開いたが何も言わず、それからそそくさと最後尾に向かって歩き出した。
レジ前がしんと静まり返った。誰も声を上げなかった夕方の空気が、その一瞬で一変したのがわかった。
後ろに並んでいた人たちが、こちらに小さくうなずいてくれている。子連れの女性が、ほっとしたような顔で会釈してくれた。レジの店員もちらりとこちらを見て、目が合った。
ずっと誰かが言えばよかっただけのことだった。それだけのことで、今まで繰り返されてきた理不尽が止まった。大げさなことをしたわけではない。
列に並んでくださいと伝えただけ。でも、その一言を誰も言えずにいた。それでも胸のつかえが、すっと取れた気がした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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