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「お前だけ終電まで残ってやれ」締切前日に追加作業を一人押しつけた上司。だが、翌日提出した資料を見て、上司の態度が一変

締切前夜に届いた追加命令
あれは、大型プロジェクトの最終週のことだった。
直属の上司から夕方に呼ばれ、追加の仕様変更対応一式を渡された。
資料の修正、テスト項目の洗い出し、顧客向けの確認書類の作成。それらをまとめて、こう告げられた。
「お前だけ終電まで残ってやれ」
チームの他のメンバーに同じ指示はなかった。
なぜ自分だけなのかという説明もなかった。私だけだった。
もともとの担当業務もそのまま残っている。
その日だけで見ても、深夜まで席を外せない計算になった。
黙って引き受ければ、その日は終わるかもしれない。
でも、それが翌日も翌々日も繰り返されたら、どうなるのか。蓄積されたときに品質を保てるのか、という不安がじわじわと広がってきた。
席に戻り、業務の一覧を画面に広げながら、私は夜遅くまでかかって資料をまとめ始めた。
感情ではなく、事実で話すために。
数字を並べて、会議室へ
翌朝、上司に時間を取ってもらい、会議室に入った。
A4一枚にまとめた資料を机の前に置いた。今週の自分の担当タスクと工数の見積もり、追加された作業の見積もり、締切日とのギャップ。
チーム全体の稼働状況との比較も横に添えた。数字だけで構成したシンプルな資料だった。
上司が資料に目を落とした。私は静かに話し始めた。
「このスケジュールでは品質を担保できません」
感情を込めず、淡々と言った。
最初、上司は腕を組んで黙っていた。少し不機嫌そうな表情だった。
それでも資料を何度か確認し、数字を指でなぞるうちに、その表情が少しずつ変わっていった。
「分かった。割り振りを見直す」
短い返答だったが、それで十分だった。
変わったのは業務配分だけではなかった
翌週から、追加作業は別のメンバーと手分けすることになった。
私の業務量は、他のチームメンバーとほぼ同じ水準に戻った。体感として、業務の重さがはっきり変わった。
後日、席が近い同僚から声をかけられた。
「あのとき言ってくれてよかったよ。みんなも薄々おかしいとは思ってたけど、言い出せなかったから」
そう言われて、初めて気づいた。自分だけの問題ではなかったのだ。一人が抱え込んでいた状況は、チーム全体の業務バランスの話でもあった。あの会議室でのやりとりが、空気を少し動かしたのだと思う。
感情任せに声を荒げていたら、上司は逆に構えただろう。「なんでオレだけ」という話し方をしていたら、個人的な不満として受け取られて終わっていたかもしれない。数字と事実で示したからこそ、相手が考える余地が生まれた。あの朝、声が震えなかったことが、今でも少しだけ誇らしい。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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