Share
「もう、全員に好かれようとするのはやめよう」私だけをこっそり外していたママ友グループから、静かに離れた理由

ある日から、私だけ予定を知らされなくなった
幼稚園で同じクラスになったママ友グループは、送り迎えのたびに立ち話をする五、六人の集まりでした。
最初は私も自然に輪の中にいて、週末の予定や習い事の話で笑い合っていたのです。
変化に気づいたのは、進級して少し経った頃でした。
園庭で数人が顔を寄せ、何かをこそこそ相談している。
私が近づくと、話がぴたりと止まるのです。
「あ、おはよう」
私が声をかけると、みんな一様に目を伏せて、そそくさと散っていきます。
何度かそれが続いて、さすがにおかしいと感じ始めました。
「ランチの件、聞いてないの?」
別のクラスのママにそう声をかけられて、初めて自分だけ集まりに呼ばれていなかったと知りました。
「え、ランチ会なんてあったんですか」
「うん、昨日みんなで集まってたよ」
悪気なく教えてくれたその一言が、胸にずしんと落ちてきました。
グループのやり取りで私が話題をふっても、既読はつくのに、誰ひとり返してはくれません。
思い返しても、きっかけらしいものは何もなく、いつの間にか私だけが、線の外側にそっと置かれていたのです。
無理に合わせるのをやめたら、世界が変わった
しばらくは、どうすれば輪に戻れるかばかり考えていました。
けれど、あるとき、ふいに肩の力が抜けたのです。
「もう、全員に好かれようとするのはやめよう」
そう決めてからは、グループの空気を読むのをやめました。
会えば笑顔で挨拶をして、園の連絡事項だけはきちんと伝える。それ以上は追いかけないと心に決めたのです。
「おはようございます。今日の預かり、時間変更だそうですよ」
必要なことだけを淡々と伝える私に、相手のほうが少し戸惑っているようでした。
追いすがらない私を見て、拍子抜けした顔をしていたのです。
すると不思議なことに、朝の支度の足取りまで軽くなりました。
「よかったら、今度うちで一緒にお茶しませんか」
「ぜひ。実は私も、気軽に話せる人がいなくて心細かったんです」
声をかけてくれたのは、送り迎えでよく顔を合わせる別のママでした。
構えずに話せる相手と過ごす時間は、心地よいものでした。
気づけば、私のまわりには自然体で付き合える人が、静かに数人残っていました。大きな輪にしがみつく必要など、どこにもなかったのです。
一方、私を外していたグループは、小さな諍いで揺れているようでした。誰かを外す輪は、また別の誰かを外していくのだと、妙に納得しました。
全員に好かれることより、自分らしくいられる相手を大切にする。そう思えた今のほうが、ずっと呼吸が楽なのでした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


