Share
「眠れないね」父の単身赴任中、母と眠れずに窓辺で外を眺めた夜。夜空に浮かんだ謎の物体とは

父の単身赴任中、母と眠れずに窓辺で外を眺めた夜
私が小学校の低学年だった頃の話だ。当時、父は単身赴任で家を離れていて、母と妹と私の3人で集合住宅、いわゆる団地の4階に住んでいた。
古い5階建ての一棟で、ベランダ越しに町全体がよく見渡せる立地だった。
その夜は寝る時間になっても、なぜか目が冴えてしまって全然眠れなかった。布団に入っても天井をぼんやり見つめてしまい、隣で同じく眠そうにしない母と顔を見合わせた。
「眠れないね」
母も笑いながら布団から起き上がり、私と並んで寝室の窓辺に座った。
カーテンを開けると、いつもと同じ町の夜景が広がっていた。すぐ近くにある大型スーパーの看板が、青白い光をぼんやりと放っている。
あの看板を見ながら眠るのが当時の私の習慣だった。
その日は妙に空気が澄み、遠くの送電塔のランプまで見えていた。
「あれUFOじゃない?」スーパーの真上に浮かぶ複数の光
ふと、スーパーの看板のさらに上、夜空のかなり高いところに、小さな光がいくつも浮かんでいるのに気がついた。
「お母さん、あれ何」
母も同じ方向を見上げて、思わず眼鏡を押し上げた。最初は二人とも「星かな」と話していたのだが、よく目を凝らすと明らかに様子がおかしい。
その光は白、緑、オレンジの順番で、ゆっくりと三角形を描くように順番に色を切り替えていたのだ。点滅というよりも、規則的に色が回っている感じだった。
「あれUFOじゃない?」
小学校低学年の私が口にしたその言葉に、母は反論しなかった。しかも光は1つではなく、夜空のあちらこちらに同じパターンで点いている。具体的な数はもう覚えていないが、少なくとも5つ以上はあったとはっきり記憶している。
音は一切聞こえてこない。いつもなら換気扇や遠くの電車の音が届くはずなのに、その夜だけは妙に静まり返っていた。
大人になった今も答えが出ないままの記憶
母と二人で息を詰めて窓の外を見つめ続けた。どれくらいの時間が経ったのか、気づくと光はひとつ、またひとつと消えていった。
翌朝になっても、近所でその光を見たという話は誰の口からも出てこなかった。
テレビのニュースを母と一緒に確認したが、UFO目撃の話題などあるはずもない。母とは「あれは本当に変だったね」と何度も確認し合った。
その後、私が大人になってから母にもう一度尋ねてみたが、母もはっきりと同じ光景を覚えていた。色の順番も、おおよその数も、二人の記憶は寸分も食い違わない。気のせいで済ませる気にはなれない強さで、いまも頭の片隅に残り続けている。
あれは本当にUFOだったのか、それとも別の何かだったのか、20代になった今も答えは出ていないのだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


