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「嫁が買い忘れたんだよ、ごめんね」嫁に責任を押し付ける夫。だが、夫の一言に違和感を抱えた

引き受けるのは当たり前だと思っていた
同居していた夫の祖母は、足が不自由で、スーパーへ出かけることが難しかった。
「次に行くときに、これ買ってきてもらえる?」
最初のうちは気軽に受けていた。醤油とか、豆腐とか、日常的なものばかりだったし、行くついでにかごに入れるだけだった。
同居している以上、そのくらいのことは当たり前にやりたかった。
祖母も「助かるわ」と言ってくれて、それが素直に嬉しかった。
ただ、頼まれるのはほぼ夫を通してのことだった。
祖母が夫に伝え、夫が私に伝えるという経路で、直接のやり取りはほとんどなかった。
夫の伝え方はときどき曖昧で、「なんか醤油系のもの」「お菓子っぽいやつ」と言われて聞き直すこともあった。
それでもメモを取りながら、できるだけ丁寧に対応していた。店頭で同じ棚に並ぶ商品を一つひとつ確認しながら、これで合っているか考えることもあった。
特に感謝されることはなかったけれど、祖母の役に立てているなら、と思っていた。
廊下で聞いてしまった夫の声
変化に気づいたのは、ある夕方のことだった。台所から廊下へ出た瞬間、居間から夫と祖母の話し声が漏れてきた。
「嫁が買い忘れたんだよ、ごめんね」
「ちゃんと伝えたんだけどさー」
穏やかで、でも内容は明らかに私のことを指していた。
頭の中で確認した。
そのとき祖母から頼まれたのは夫経由だった。
夫が何を頼んだか曖昧で、結果的に買えていないものがあった。伝え忘れたのは夫のほうだ。それを、私の買い忘れとして祖母に謝っていた。
最初は聞き違いかと思って廊下で立ち止まった。でも違った。同じようなことが、その後も続いた。
「あれ、間違えたみたい」「頼んだのと違うのが来た」。そのたびに祖母への橋渡しをするのは夫で、原因はいつも私のほうに置かれていた。祖母は疑わなかった。夫は気にしていなかった。私だけがモヤモヤを飲み込んでいた。
夫に確認すると「大げさだよ」と苦笑いした。反論する気力が、少しずつ削られていった。
不満が頭に浮かぶたびに、どうせ大げさと返ってくると分かっているから、言葉にする前に飲み込んだ。
祖母への頼まれごとは続いていた。メモを取り、丁寧に選んで、持ち帰る。その行動は変わらなかった。でも、何かが少しずつ違う色に染まっていった。
一度固まった違和感は、そのあとどんな小さなことにも引っかかるようになった。夫への信頼が少しずつほころびていくような感覚は、台所に立つたびにじわじわと重なっていった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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