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「ゴールデンウィーク、話があるの、帰ってきて」と母から深刻な雰囲気のメッセージ。帰省した私に母が告げた事実

母から深刻な雰囲気のメッセージ
「ゴールデンウィーク、話があるの、帰ってきて」
連休直前、母から届いたメッセージに、私は血の気が引くのを感じました。普段はスタンプばかり送ってくる母の短い文章。
慌てて電話をかけても「とにかく帰ってきてから話すから」と切られてしまったのです。
「お父さんが倒れた?」「まさか熟年離婚?」「誰かの保証人にでもなった?」
嫌な想像ばかりが膨らみ、私は友達との予定をキャンセルして新幹線に飛び乗りました。実家の玄関を開ける時は、不安で手が震えていたほどです。
リビングに入ると、両親がテーブルで向かい合い、まるでお通夜のように重苦しい空気を漂わせていました。二人とも目の下にうっすらとクマができ、ひどく疲れた顔をしています。
「……帰ってきたのね」
「お母さん、何があったの?お父さんも、その顔どうしたのよ!」
私が慌てて尋ねると、父が重い口を開きました。
「実はな……もう2日間、まともに眠れていないんだ。私たち、もう限界かもしれない」
限界?やっぱり離婚?それとも借金?
心臓がバクバクと鳴る中、母がテーブルにコトリと何かを置きました。それは、テレビのリモコンでした。
そんなことで呼ばないで
「あのね、動画サイトで見てるドラマの続きが見られないの。画面に『パスワードを入力してください』って出ちゃって…。どうしても思い出せなくて、二人で三日三晩、思い当たる数字を入れ続けたんだけどダメで……」
「……は?」
「お父さんの誕生日も、結婚記念日も全部ダメだったの。このままじゃ最終回が見られないわ……。ねえ、どうしたらいいの?」
「そんなことで、わざわざ新幹線で私を呼び出したの!?電話で聞けば済む話じゃない!」
私が思わず大声を出すと、母は少しだけ視線をそらし、全く悪びれる様子もなく言いました。
「だって、パスワードを忘れたから帰ってきてなんて本当のことを言ったら、あなたは絶対に帰ってきてくれないじゃない?どうしても今日中に最終回が見たかったのよ」
その言葉に、私は怒りを通り越して盛大にため息をつきました。そして、「パスワードを忘れた方へ」というボタンを私のスマホから数回操作しました。ものの数分で、テレビの画面にはドラマのタイトルが映し出されます。
「あっ!映った!お父さん、映ったわよ!」
「おお!さすが我が娘だ!」
手を取り合って歓喜する両親を見て、どっと疲労が押し寄せてきました。心配して損したけれど、まあ二人が元気ならよしとしましょう。あまりの脱力感に膝から崩れ落ちそうになった、忘れられない連休の始まりです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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