Share
「お弁当、温めますか?」と聞かれるも早く帰りたくて断った。気が変わってコンビニに戻り、温めをお願いするも、返ってきた言葉に絶句

「大丈夫です!」と響き渡った、謎のハイテンション
その日は、凍えるような北風が吹き荒れる真冬の夜でした。
残業続きでクタクタになった帰り道、私は吸い込まれるように近所のコンビニへ。光る看板だけが、冷え切った私を優しく出迎えてくれているようです。
お腹はペコペコ。迷わず手に取ったのは、ボリューム満点のハンバーグ弁当でした。
レジに向かい、商品をどんっと置きます。
「お弁当、温めますか?」
アルバイトらしき店員さんが、マニュアル通りの声で聞いてきました。いつもなら「お願いします」と言うところです。
しかし、その時の私は「早く家に帰ってこたつに入りたい」「温めを待つ数十秒すらもどかしい」。
そんな考えが一瞬で脳内を駆け巡ったのです。
「大丈夫です!」
自分でも驚くほどハキハキとした、元気いっぱいの声。
店員さんも少し驚いた顔をしていましたが、そのまま手際よくお弁当を袋に入れてくれました。
お会計を済ませ、私は自動ドアをくぐります。温かいご飯を諦めてでも、一秒でも早く帰路につく。それが最善の選択だと信じて疑っていませんでした。
吹き荒れる北風と、レジでの冷酷な宣告
外に出た瞬間、強烈な寒波が私の全身を容赦なく襲いました。
「……っ、寒すぎる!」
薄手のコートをすり抜けるような冷たい風。
数歩歩いただけで、猛烈な後悔が波のように押し寄せてきました。
冷たいお肉の脂身。パサパサに固くなったご飯。想像しただけで胃が縮み上がります。
やっぱり温めればよかった。あの無駄に元気な「大丈夫です!」を今すぐ取り消したい。
寒さと食欲には勝てず、私は恥を忍んできびすを返し、再びコンビニへ。
先ほどと同じ店員さんが、不思議そうな顔でこちらを見ています。
「あの、すみません!さっきのお弁当、やっぱり温めてもらえませんか?」
申し訳なさそうに袋を差し出す私。しかし、店員さんの口から飛び出したのは、予想だにしない言葉でした。
「あー……。レシートはお持ちですか?ない場合は、お受けできないんですよ」
「えっ……」
レシートなんて、もらった瞬間にレジ横の小さなゴミ箱へ捨ててしまいました。当然、手元にはありません。
「それだとちょっと、無理ですね」
淡々と告げる店員さんの言葉に、私の心はポキッと折れました。マニュアル通りの正しい対応。悪いのはレシートを捨てた私です。
「…わかりました」
私はそれ以上何も言えず、氷のように冷たいお弁当を抱えて再び極寒の外へ。凍える夜道をとぼとぼと歩きながら、次からは絶対に温めてもらおうと固く心に誓ったのでした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
登場人物から探す
テーマ・シチュエーションから探す
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >
恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >
浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事

