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「時給1500円未満じゃ働きません」更衣室で電話している派遣スタッフ→自ら異動し1か月で退職したワケ
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「時給1500円未満じゃ働きません」更衣室で電話している派遣スタッフ→自ら異動し1か月で退職したワケ
質問攻めにしてくる新人
製造の現場で働いていた頃、私の職場には多くの派遣スタッフがいた。
ある日入ってきた女性の教育係を、私が任された。
高校生くらいの息子が二人いると話していた。最初は、どこにでもいる人だと思っていた。
ところが、仕事を教え始めてすぐ違和感が生まれた。
「あなた、何歳?どこに住んでるの?この仕事、何年目?」
世間話では踏み込まないようなことを、次から次へと聞いてくる。適当に流しても、質問は止まらない。
「お給料いくらもらってるの?体重は?」
さすがに答えに詰まった。それでも彼女は畳みかけてくる。
「ご主人の年収は?お家は持ち家なの?」
まるで身辺調査でも受けているようだった。しかもその間ずっと彼女の手は止まり、作業より私への詮索が優先されている。
「あの人、ちょっと変じゃない?」
周りの同僚にこぼすと、皆けげんな顔をした。
「私たちには、そんなこと一言も聞いてこないよ」
なぜ私にだけ、根掘り葉掘り聞いてくるのか。気味の悪さだけが募っていった。
更衣室に響いた本音
ある日の休憩時間、更衣室に入ると、彼女が派遣会社に電話をかけていた。誰に聞かれても構わないという調子で、声を荒らげている。
「時給1500円未満じゃ働きません」
条件が悪ければすぐ移る、と電話口でまくし立てる。
あまりの剣幕に、着替えていた数人が手を止めた。
そこへ、ベテランの女性社員が静かに口を開いた。
「その前に、まず仕事を覚えたらどう?教わってる最中に手を止めて、人のお給料ばかり聞いてるそうじゃない」
彼女の顔が、さっと強張った。
「な、なんで、それを」電話を握ったまま、言葉が続かない。
私の様子を見かねた誰かが、彼女の詮索癖をベテランに伝えていたらしかった。
「みんな気づいてるのよ。あなたが何を聞いて回ってるか」
更衣室に居合わせた全員が、無言でうなずいた。彼女は真っ赤になってうつむき、逃げるように電話を切った。
それきり、休憩室で彼女に話しかける人はいなくなった。
あれほど止まらなかった質問も、その日を境にぴたりとやんだ。
数日後、彼女は時給が高いからと夜勤へ異動を願い出た。
周りの視線から離れたかったのかもしれない。
けれど、そこでも同じだった。詮索の癖は変わらず、夜勤の先輩たちからも距離を置かれたらしい。結局、彼女は1か月も経たずに辞めていった。
あれほど人の給料を知りたがった人が、自分の条件だけを振りかざして、居場所をなくしていく。
教える側だった私は、最後まで頭を下げずに見送った。去っていく背中は、驚くほど小さかった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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