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「ワイシャツのアイロンかけなくて楽でいいよね」食事会で義姉の娘が放った一言→母親が黙って隣に座っていた本当の意味

「ワイシャツのアイロンかけなくて楽でいいよね」食事会で義姉の娘が放った一言→母親が黙って隣に座っていた本当の意味
穏やかな食事会で投げかけられた一言
義姉一家との食事会は、いつも和やかに進む。
子どもたちは行儀よく食べ、義姉夫婦と私たち夫婦は仕事や近況を話す。
久しぶりに会う日は外のレストランに集まることが多く、その日もテーブルを囲んで穏やかに時間が流れていた。
料理が並ぶスピードに合わせて、それぞれの家庭の話題がゆるやかに行き交っていた。
運ばれてきた料理を取り分けながら、義姉と子育ての話をしていた。
義姉の夫はスーツ勤めで、毎朝のワイシャツのアイロンがけが大変だという話題になった。
私は相づちを打ちながら聞いていた。
アイロンがけの面倒さは、たしかに毎日の家事として大きい。
スーツ勤めの家庭の苦労は、想像できる範囲のものだった。
すると、隣でおとなしく食べていた義姉の小学生の娘が、ふと顔を上げて私のほうを見た。
にこっと笑って、ためらいもなく口を開いた。
「○○ちゃんはお父さんのワイシャツ、アイロンかけなくて楽でいいよね」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
確かに私の夫は作業着勤めで、ワイシャツのアイロンがけは要らない。
でも「楽でいいよね」と言葉にされると、含みのある皮肉に聞こえた。
父親の職業を比べる発言を、小学生の口からまっすぐ聞かされる。それが想像していた以上に、胸の奥にざらりと残ったんです。
問い返した先で受け取った短い答え
義姉は隣で黙ったまま料理に箸をつけ、否定も、笑ってごまかすこともしなかった。
子どもに注意を入れる空気は、見当たらなかった。
誰の言葉をなぞっているのか、ふと考えてしまう自分がいた。家庭で交わされている会話の影が、姪の口元から透けて見えた気がした。
少し悔しくて、声のトーンをできるだけ落ち着けて聞き返した。
「うちはアイロンかけてないけど、ダメかな?」
姪は私の目を見て、即座に答えた。
「知らない」
短い一言だった。
会話を続ける意思も、こちらをからかう悪意も、表情からは読み取れなかった。
むしろ素直な答えに見えたぶん、余計に重く響いたんです。
義姉はそれでも何も言わなかった。隣の夫がさりげなくフォローを入れてくれて場は流れたけれど、私の中だけで時間が止まっていた。
家に帰ってからも、頭の中でその二言が回り続けた。
子どもの素直な感想なのか、家で日常的に話されている言葉をなぞっただけなのか。
たまに会う関係だからこそ確かめることもできず、義姉に向けて聞き返すのも気が引けた。胸の奥に小さなしこりだけが残ったまま、次の集まりが近づいてくる。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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