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「お前の親に土下座させろ」武家の子孫だと威張る祖父。だが、親戚が明かした事実で態度が一変
INDEX

血筋を誇る祖父の支配
正月に親族が集まると、祖父の独壇場が始まる。上座にどっかり腰を据え、孫の私たちを見下ろすのが常だった。
「うちは昔、名の知れた武家の子孫でな」
祖父はそう言って、自分で調べたという分厚い資料を広げる。
有名な〇〇家の血を引いているのだと、毎年同じ話を得意げに繰り返した。
挨拶の作法にもうるさかった。孫は祖父母の前では正座をして、三つ指をついて頭を下げなければならない。少しでも姿勢を崩せば、雷が落ちる。
「行儀がなっとらん。誰の血筋だと思っとるんだ」
隣に座る祖母も、それに合わせて冷たい目を向けてくる。孫は正月が近づくたびに、気が重くて仕方がなかった。
気に入らないことがあると、祖父の矛先は決まって私に向いた。ある年、私が言い返したときのことだ。祖父は顔を真っ赤にして声を張り上げた。
「お前の親に土下座させろ」
親が土下座して謝れば許してやる、と本気で言うのだ。
母は青ざめてうつむき、場の空気は凍りついた。誰も逆らえない。それがこの家の掟だった。
家系図に隠された嘘
流れが変わったのは、遠縁の大叔父が久しぶりに顔を出した年だった。旧家の記録に詳しい人で、祖父の自慢話を静かに聞いていた。
祖父がいつものように資料を広げ、武家の子孫だと胸を張ったそのとき、大叔父が口を開いた。
「その家系図、本家のものと突き合わせたことはあるのかい」
祖父の表情が、わずかにこわばった。
「うちは分家の、そのまた枝分かれだ。武家の〇〇とは血の繋がりなどないよ。この資料も、誰かが後から書き足したものだね」
大叔父は淡々と、古い記録の写しを畳の上に並べていく。年代も名も、祖父の資料とは食い違っていた。
「そんな……はずは」
祖父の声が、みるみるしぼんでいく。
叔父や叔母までもが「前からおかしいと思っていた」と口々に漏らす。
逃げ場をなくした祖父は、資料を握りしめたまま黙り込んでしまった。
いつも座敷に響いていた威勢のいい声は、もうどこからも出てこない。祖父はただ、色を失った顔で畳の一点を見つめていた。隣の祖母も、うつむいて肩をすぼめている。
私は正座を崩し、まっすぐ祖父を見た。
「これからは、根拠のある話だけ聞かせてください」
祖父はもう、何も言い返せなかった。翌年の正月から、上座で孫に頭を下げさせる声は、二度と響かなくなった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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