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「私の名前だけない!?」家のしきたりから嫁を外した義母。だが、夫の一言に救われた瞬間

仏間のお札に、私の名前はなかった
結婚して一年目のことだ。
夫の実家には、古くから伝わる家のしきたりがある。
仏間の高い壁にお札を祀り、年に一度、家族の名前で安全を祈願してもらう習わしだった。
こういうことを信じるかどうかは人それぞれだと思うので、私は口を出さず、そっと見守るつもりでいた。
ただ、ある日そのお札をよく見て、少しだけ胸がざわついた。
並んだ四枚に書かれていたのは、義両親、夫、そして義妹の名前。
(私の名前だけない!?)
義母に尋ねると、あっさりとした答えが返ってきた。
「お札は昔からこの4人だけ」
悪気はないのだろう。けれど、嫁は「家族」の枠の外なのだと、静かに線を引かれた気がした。
「なら僕の分もいらない」と夫が言った
その後、義妹が結婚して子どもを授かった。
てっきりお札の名前も増えるのかと思ったが、祈願されるのは相変わらず、あの四人だけ。
義妹の夫も、生まれた子どもも、お札には入っていない。血の繋がった家族だけ、という線は、変わらないままだった。
孫にあたるその子の名前すら、お札には書き足されなかった。嫁である私の名前がないのは、もう言うまでもないことなのだと、そのとき妙に納得してしまった。
お札を見上げるたびに、置いていかれたような心細さが積もっていく。
思いきって、私は夫にその気持ちを打ち明けた。
「私の名前がないこと、ずっと気になってたの」
夫は少し驚いた顔をして、それから静かに頷いた。
次に義実家を訪ねたとき、夫は仏間のお札を見上げ、義母に穏やかに切り出した。
「母さん。この安全祈願だけど」
「どうしたの、急に」
「お札に妻の名前がないなら、僕だけ祈願してもらうのも違う気がするんだ」
「僕たちは、僕たちの家族で守っていくから」
義母は、えっ、という顔で夫を見た。
「でも、昔からずっと、この形で……」
言いかけて、義母は口をつぐんだ。
しばらくして、義母は小さく頷き、お札の一枚にそっと手を伸ばした。
「……そうね。あなたたちのことは、あなたたちでね」
帰りの車の中で、私は思わず夫に礼を言った。
「ありがとう。私、ずっと一人だけ蚊帳の外な気がしてたから」
「気づくのが遅くてごめん。僕の家族は、母さんだけじゃなくて、君と子どもたちもだから」
お札に名前があるかどうかなんて、もうどうでもよかった。
私の名前を、いちばん大事なところに書いてくれる人が、隣にいる。それだけで十分だと思えた夜だった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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