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「婚約者持ちのお医者さんと連絡取ってるらしいの」知人から聞かされた友人のSNSのやり取り。数年後、友人の別アカの内容に背筋が凍った

SNSで広がっていた医者狙いの噂
私には、医療業界の周辺に友人が何人かいます。
地元のカフェでたまにお茶をすると、業界の小さな噂話に話が及ぶことがありました。
その年の初秋の夕方、共通の知人がスマートフォンを差し出しながら声を低くしました。
「あの子、医者狙いだよ」
画面に映っていたのは、地元のSNS界隈で名前だけは知られている女子高生のアカウントでした。
プロフィールの写真はぼかされていますが、知人の指は確信を持ってその一点を指していました。
「裏アカで、婚約者持ちのお医者さんと連絡取ってるらしいの。会う約束まで進んでたって」
知人の口から出てきたのは、ずいぶん踏み込んだ話でした。
年上で婚約者がいる男性医師と、まだ未成年の彼女。やり取りの中身も、規約違反としてSNS上で取り沙汰されているレベルだといいます。
(さすがにそれは、まずいんじゃ……)
背筋を、冷たいものがすっと走りました。
婚約者の方は怒りを抑えきれず弁護士に相談したそうで、最終的には和解という形で一件は収まったと聞きます。
実際に対面する前にすべてが止まった、というのが唯一の救いでした。
SNSでは「あの子は医者狙い」というフレーズが、しばらく彼女のアカウント宛てに繰り返し書き込まれていました。
数年後、清楚な別アカで戻ってきた違和感
騒ぎから数日後、彼女のアカウントは音もなく消えていました。
検索しても出てきません。あれだけ並んでいた書き込みも、まとめて闇に流されたようでした。
事件はそれでひとまず、閉じたかに見えたのです。
ところが先日、別の共通の知人が画面を見せてきました。
「あの子、別アカで活動再開してるみたい」
そこに映っていた彼女は、医療系の大学に進んだ2年生として、実習の予定や課題のレポートをきちんと投稿していました。
プロフィールには「将来は人の役に立てる仕事がしたい」と、清潔な言葉が並んでいます。
かつての裏アカの空気は、一片も残っていません。
(同じ人なんだ)
真面目そうな顔と、過去にあの裏アカで走っていた行動。
その距離の大きさに、画面を見つめていた私の指先がそっと震えました。今のフォロワーや同級生たちは、たぶんあの一件を知らないのでしょう。
知らないまま、彼女が白衣に袖を通す日が来るかもしれない。
そう思った瞬間、私の中で何かが静かに凍りついたのでした。誰でも過去をなかったことにできる時代の怖さを、20代の私はその夜、はじめて目で確かめた気がしました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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