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「お前と付き合ったことは失敗だったよ」婚約中の口論で夫が放った一言→パニックになった私への返答に背筋が凍る

婚約してから強くなっていった、彼の言葉の角
婚約者だった夫と20代で大喧嘩をしたときの話です。きっかけは、彼の言葉の伝え方でした。プロポーズが済んで指輪まで決めたのに、日々の会話のなかで彼の口調はむしろ強くなっていったのです。
私は彼より年下で、付き合いの最初から少しだけ甘えん坊な立ち位置にいました。婚約というゴールが近づいてから、彼は私との関係をどこかで見下し始めたのかもしれません。レシートを渡されるときの「ほら」も、家事を頼まれるときの「やっといて」も、棘を含んだ響きでした。年下の婚約者だから舐めても大丈夫、という空気をまとった声色だったのです。
その夜も、夕飯の片付けの最中にちょっとした行き違いがありました。返ってきた言葉が、私には完全に命令に聞こえたのです。婚約者からこの口調を浴び続けて、結婚後の毎日はどうなるのだろう。
先のない感覚に胸がざわついて、私は思わず手を止め、彼の方に向き直って詰め寄りました。
「私のこと、どう思ってるの?なんだと思ってるの?」
声は震えていました。彼は少し黙って、それから息を吐くようにこう返したのです。
「お前と付き合ったことは失敗だったよ」
泣き崩れた私を見て彼が選んだ、ズレた解釈
頭の中が真っ白になりました。
婚約者から、これから家族になる相手から、この言葉が出てくるのか。視界が滲み、息の仕方を忘れたように肩が震え出して、その場にしゃがみ込んでしまったのです。涙は止まりませんでした。
パニック状態の私を見るのは、彼にとって初めてだったのでしょう。それまでの口論ではいつも気の強い言い返し方をしていた私が、ここまで取り乱した姿を見せたことはなかったのです。彼は慌てた様子で隣にしゃがみ込み、私の背中に手を当てて、まるで安心させるみたいに告げました。
「ごめん、そんな泣くほど俺のこと思ってくれてたんだね」
違うのです。泣いている理由はそこではありません。
婚約者に放っていい言葉と悪い言葉、その判断さえできない人と一生を過ごすのか。胸の中で広がっていったのは、悲しみよりも一歩深い場所の冷たさでした。背筋がすっと冷えていく感覚を、今でも覚えています。
あの夜のことは、今では夫婦の笑い話に変わりました。お互い若くて、感情の出し方も受け取り方も不器用すぎただけ。それだけのことでした。それでも、結婚生活のふとした節目にあの夜が思い出されるたび、私の背中をうっすらとなぞる冷気の輪郭は、今も消えてはいないのです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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