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「あら、変ねぇ」じゃないよ!マイペースすぎる客から長蛇の列を救ったベテラン店員の神対応

果てしないカバン探査と募る疲労感
仕事で心身ともに削られた帰り道、スーパーで夕飯の買い出しをしていた時のことです。
早く帰って休みたいと願いながらレジ列に並ぶ私の前には、30代くらいの落ち着いた雰囲気の女性が立っていました。
彼女の順番になり、店員さんが「お会計、〇〇円になります」と告げました。
彼女は「ええと」と頷いたものの、そこから信じられないほどの時間をかけたお財布探しが幕を開けたのです。
「おかしいな、この辺に入れたはずなんだけど……」と独り言を漏らす彼女。
最初は私も、よくあることだからと寛大な気持ちで待つ余裕がありました。
しかし、彼女の捜索活動はなぜか非常にゆっくりとしたペースで、焦る素振りが一切ありません。
レジの店員さんが「慌てなくて平気ですよ」と優しくフォローを入れるのですが、私の心の中では「いやいや、後ろがつっかえてるんですけど!」と激しいツッコミが炸裂していました。
気がつけば私の背後には長蛇の列ができ上がり、足踏みをしたり舌打ちをこらえたりと、周囲の苛立ちはピークに達しようとしていました。
私も疲労と苛立ちで限界を迎えそうになっていたのですが、渦中の彼女は「あら、変ねぇ、なんでないのかしら」と、まるで他人事のような呑気さだったのです。
救世主の登場と鮮やかな手口
その緊迫した空気を打ち破ったのは、隣のレジ締めを終えて駆けつけたベテラン風のパート店員さんでした。
彼女は迷いのない足取りで近づくと、とびきりの笑顔と通る声でこう言い放ちました。
「お客様、大変恐縮ですが、後ろに多くのお客様がお待ちですので、一時的にお会計をストップさせていただきますね。お財布が見つかりましたら、いつでもお声がけくださいませ」
「えっ、あ、ちょっと待って……」と戸惑う女性の言葉を遮るように、ベテラン店員さんは手品のような手際で商品を別のカゴへ移し、レジ横の空きスペースへ彼女を誘導しました。
そして満面の笑みで「長らくお待たせいたしました! 次にお並びのお客様、どうぞこちらへ!」と私を呼んでくれたのです。
「あ、助かります!」と私が前に出ると、背後の列からは波が引くような安堵の溜息が聞こえました。
先ほどまでの余裕はどこへやら、脇へ追いやられた女性は顔を真っ赤にして必死にカバンを漁り始めています。
ベテラン店員さんの見事な手腕のおかげで私の会計は一瞬で終わり、帰り際にチラリと見た女性の姿は、周りが見えていなかったことへの良い反省材料になったように見えました。
疲れ切った体にご褒美のようなプロの仕事を見届け、帰路につく私の足取りは羽が生えたように軽快になっていました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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