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「連休のたびに海外に行ってるの」お金持ち自慢ばかりの職場のリーダー。だが、客の理不尽なクレームで状況が一変

「連休のたびに海外に行ってるの」お金持ち自慢ばかりの職場のリーダー。だが、客の理不尽なクレームで状況が一変
毎日聞かされるお金持ち自慢
パートとして働いていたスーパーのチームリーダーは、仕事はそつなくこなすのだが、とにかく自慢話が多い人だった。
「実家は病院経営をしていて」「都心にマンションを複数持っていて」「連休のたびに海外に行ってるの」という話を、バックヤードで顔を合わせるたびに聞かされた。
それも毎日のように。
入ったばかりの頃は「すごいですね」と相槌を打っていたが、半年もすると同僚たちは誰も反応しなくなった。
話が前回と微妙にズレていて、数字も毎回少しずつ変わっていた。なぜお金持ちなのに時給のパート勤めをしているのか、という疑問は全員が共有していた。
連休明けに持ってくるお土産も、ネット通販で見かけたものや駅ビルの物産展で並んでいそうなものばかりだった。
「向こうで買ってきたんだけど」という言葉が毎回ついてきたが、誰も特に何も言わなかった。言っても仕方がなかったから。
仕事面はきちんとしていた。担当エリアの進捗管理や新人スタッフへの指示もそつがなく、チームリーダーとしての業務に不満はなかった。
だからこそ、余計に何も言えなかった。毎日バックヤードで自慢話を聞き流しながら、このまま続くのかなと思っていた。
クレーマーが放った一言
ある午後、そのリーダーが担当するレジに難しい客がやってきた。
袋の詰め方か何か些細なことがきっかけで、最初から語気が強かった。リーダーは落ち着いて対応していたが、客はどんどん声を大きくしていった。
バックヤードにいた私たちの手が自然と止まった。モンスタークレーマーという雰囲気ではなかったが、怒り方の理屈が追いつかなかった。
そして客が怒鳴った。
「スーパー店員のくせにブランド服着てんじゃねぇよ!」
続けて「どうせ中古だろ」とも言った。
その場が静まった。明らかに言いすぎのクレームだった。
私がその場にいたらかばっていたと思う。服装で人の仕事をどうこう言う権利は、客にはない。
でも正直に言えば、心のどこかがすっと楽になった感覚があった。
毎日聞かされてきた自慢話の数々が、理不尽な形で跳ね返ってきたような瞬間だった。
服がブランド物だろうが中古だろうが関係ない。それでも、半年積み重なっていたものが少しだけほどけた気がした。
その日を境に、リーダーの自慢話の頻度が目に見えて減った。バックヤードの空気が、静かに変わっていった。あの客には何の感謝もないが、あの日以来、仕事がほんの少し楽になったのは確かだった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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