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「もうあの子は来ないよ、不孝者だね」と陰で親戚中に言いふらされていた事実→25年間、年賀状を絶やさなかった私の気持ち

25年絶やさなかった年賀状
子どもの頃から、夫の祖父母と同じ町内に住む親戚一家には、ずいぶんお世話になってきました。
盆も正月も顔を出し、おやつをもらって帰るのが当たり前の幼少期だったんです。
だから中学生になった頃から、毎年欠かさず年賀状を出すようになりました。
進学で上京しても、社会人になっても、結婚して名字が変わっても。
気がつけば25年以上、一度も絶やしたことはありません。
住所録の片隅にきちんと書いてある、伯父夫婦の住所。
毎年12月になると、私はその名前を書き写しながら、お正月にうちの近況を一行添えていました。
祖母が亡くなった後も、法事にはきちんと足を運びました。
遠方からの移動でも、夫を伴って欠席しなかった年はないんです。
自分なりに、ちゃんと縁を繋いできたつもりでした。
法事の席で聞かされた本当の評判
ところがある年の法事の席で、祖母の弟と並んで話す機会があったんです。
「ありがとうね、よく来てくれて」
そう声をかけてもらえて、ほっとした矢先のことでした。
続けて少し声を落として、こう言われたのです。
「あの人はいつも嫌なことばっかり言ってたからね」
あの人、というのは、もうひとりの伯父、祖母の夫にあたる人のことでした。
何のことかと思って黙っていると、祖母の弟は静かに教えてくれました。
「もうあの子は来ないよ、不孝者だねって言ってたの」
親戚中に、私のことをそう言いふらしている人がいるのだと。祖母が亡くなってから足が遠のいた、と決めつけられていたのです。
頭の中が真っ白になりました。
私は法事を欠かしたこともなければ、年賀状も25年以上絶やさず送り続けてきたのに。
自分の知らないところで、不孝者扱いされていたなんて。
毎年元日に届いていたはずの年賀状を、伯父はどう受け取っていたのだろう。
あの人の家にも、間違いなく私の年賀状は積み重なっていたはずなのに。
祖母の弟は、笑いながら言いました。
「お母ちゃんなら、ちゃんと見てるって言ってたんだろうね」
その一言だけが、本当に救いでした。
少なくとも目の前の人は、私のことをまっすぐ信じてくれていたんだと。
でも、複雑な親戚関係の中で、自分の知らないところで悪く言われ続けていた事実は重く残りました。
どれだけ年賀状を出しても、どれだけ法事に通っても、届かない場所がある。
年に一度の挨拶状では、覆せないものがある。あの日の法事のあと、胸の奥に小さなしこりがずっと残ったままなのでした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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