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「行ってくるね」新婚初の年末に妻を一人置いて実家のパーティへ向かった夫→義姉の正論で追い返された結末

メッセージグループで盛り上がる巻き寿司パーティ
結婚して初めての年末。夫の実家では、近所と県外に住む義姉ふたりが中心になって、甥っ子たちのために海鮮を用意して巻き寿司パーティをするのが恒例行事だと聞いていました。
その日、リビングのソファで夫がスマホを覗き込みながら、目をキラキラさせて私の方を振り返ったのです。
「今日巻き寿司パーティするんだって!」
兄弟のメッセージグループに、義姉から計画が流れてきたらしいのです。夫は完全に行く気マンマン。それでも一応、私の顔を見て聞いてきました。
「一緒に行く?」
新婚の私は、まだ義実家には気を遣う時期。何時間も甥っ子たちに囲まれて笑顔を作る自信もなく、つい遠慮してしまいました。
「私はいいから、一人で行ってきなよ」
本音は、ちょっと迷ってほしかったのかもしれません。でも夫の返答は、想像のはるか上をいくものでした。
「ありがとう!行ってくるね」
えっ、本当に行くんだ。新婚初めての年末に嫁を一人置いて実家へ楽しみに行くんだと仰天しました。玄関で軽く手を振って出ていく夫の背中を、ぼうっと見送ったまま。
残されたリビングはストーブの音だけが妙に大きく響き、二人で食べるつもりだった夕飯の下ごしらえが中途半端に置かれていました。「一人で行ってきなよ」と言ったのは確かに自分。でも本心は、ちょっとくらい引き留めてほしかったのです。新婚の私の遠慮を、夫は額面通りに受け取って、嬉々として実家に向かいました。
玄関先ですごすご帰宅した夫
ところがどっこい、です。それから二時間も経たないうちに、玄関のチャイムが鳴って、すごすごと夫が帰ってきました。
「どうしたの、もう?」
聞くと、家に上がるなり義姉たちにこう言われたそうなのです。
「これは子どもたちのための会。あんたには奥さんがいるでしょ」
正論ど真ん中。義姉たちが新婚の弟をぴしゃりと押し返してくれたのです。素直に頭を下げて巻き寿司を一切れも食べずに帰ってきた夫を見て、私は救われた気持ちと、こみ上げる脱力感で笑ってしまいました。
でも同時に、心の奥にはまだ小さなモヤモヤが残っています。義姉たちが言ってくれなかったら、夫はあのまま夜まで楽しんで帰ってきたのです。新婚初の年末、嫁を一人置いていく違和感に、夫自身は最後まで気づいていませんでした。本来なら、私が玄関で伝えるべき本音だったはずなのに。義姉が言葉にしてくれてようやく、夫の中で何かが回り始めた気がします。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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