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「静かな環境ですよ」内見で太鼓判を押された新居→住み始めた夜の足音と物音に残った30代夫婦の葛藤

静かな環境ですよ内見で太鼓判を押された新居→住み始めた夜の足音と物音に残った30代夫婦の葛藤

日中の内見で受け取った安心感

結婚を控えて、夫と二人で新居を探していた。職場までの距離と家賃で絞り込んだ候補のひとつが、駅から少し歩いた集合住宅だった。

日当たりも収納も希望に合っていて、最後の決め手になったのが担当者の説明だった。

「静かな環境ですよ」

窓を開けて外を見せながら、担当者は穏やかに言った。確かに昼下がりの部屋はとても静かで、車の通りも少なく、上の階からの音もまったくしなかった。

私たちはほぼその場で気持ちを固めて、その日のうちに申し込みの話を進めた。新生活への期待が大きすぎて、確認したい細かい部分まで頭が回らなかった気もする。

入居までの間、夫はもう一度内見に行くべきか迷っていた。できれば時間帯を変えて、夜にも一度雰囲気を見ておきたいと言っていた。

けれど仕事の都合で時間が取れず、結局そのまま契約日を迎えた。

引っ越して数日で見えてきた夜の顔

引っ越しを終え、ようやく一段落して迎えた夜のことだった。リビングの電気を落として寝室に入り、明日からの生活を考えていた頃。天井からドンッと低い音が落ちてきた。

続いて、人が歩いているらしい足音がリズムよく響いてくる。

夫と顔を見合わせた。深夜と呼んでいい時間だった。

「これ、毎日あるのかな」

夫がぽつりと言った。翌日も、その翌日も、夜の十時を過ぎたあたりから音が聞こえ始めた。

物を引きずる音、椅子を動かすような音、誰かが走ったような床鳴り。

日中はうそのように静かなのに、夜になると別の家のようになる。寝つきの悪い私は、しばらく耳栓を試す日々が続いた。夫は気にしないようにしていたが、夜更けに目を開けている回数が明らかに増えていた。

夫と何度も言い合った一言

休みの日になると、夫と決まって同じ話になった。

「もう少し、夜の時間に内見させてもらえばよかったね」

担当者がうそをついていたとは思わない。

あの日、あの時間に部屋が静かだったのは事実で、私たちもそれを信じて即決した。

落ち度があるとすれば、時間帯を変えてもう一度確かめなかった自分たちの方かもしれない。

次に部屋を借りるときは、平日と週末・昼と夜で何度か足を運ぶつもりでいよう、と二人で決めた。

苦情を出すほどではないし、生活ができないほどでもない。それでも、あれだけ楽しみにしていた新居の夜は、想像とは少し違う形で始まってしまった。

説明と実際のずれを埋められないまま、結婚生活の最初のモヤモヤが一つ、胸の奥に残ってしまった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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