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「これだから下手くそは困るんだよ」助手席で聞いた彼の毒づき→ハンドルを握ると豹変する正体に背筋が凍った

これだから下手くそは困るんだよ助手席で聞いた彼の毒づき→ハンドルを握ると豹変する正体に背筋が凍った

外では人当たりのいい交際相手

40代になって過去を振り返ると、思い出すたびに背筋が冷える人がいる。

当時付き合っていた男性は、外で会う私の友人にも丁寧で、店員さんにもにこやかに頷くタイプだった。

誰かに紹介しても恥ずかしくないと、私はずっと安心していた。一緒に過ごす時間も穏やかで、声を荒らげるところを見たことがない。連絡もこまめで、こちらの予定を尊重してくれる。これまで付き合った中でも、いちばん落ち着いた相手だと感じていたのだ。

その日は、少し遠出しようとドライブに誘ってもらった。日帰りで楽しめる町まで、彼の運転で向かうはずだった。シートベルトを締めた瞬間まで、私は何の疑いも持っていなかった。助手席で開けたペットボトルの音すら、穏やかに響く朝だった。

ハンドルを握った瞬間に変わった声色

幹線道路に出て少し走った頃、前を走っていた車がゆっくり車線変更してきた。次の瞬間、隣から聞こえてきた声に、私は耳を疑ってしまった。

「これだから下手くそは困るんだよ」

低くて、棘のある声だった。私に話しかける時の柔らかい彼ではない。窓を閉めているのに、まるで相手に聞かせるような吐き捨て方だった。

そのあとも、信号待ちで割り込んできた車にも、車線変更の遅い前方の車にも、彼は次々と毒づいた。「もたもたすんなよ」「目障りなんだよ」。聞いているこちらの胃が、じわじわ縮んでいく。

カーナビの案内をうっかり聞き逃して、自分が一本道を間違えた時にも、彼はハンドルを叩いて舌打ちをした。誰にも向けられないはずの怒りまで、車内の空気にぶつけていた。声をかけることもできず、私はただ前を見つめていた。

優しさの皮が剥がれた助手席で

目的地に着いて車を降りた途端、彼の表情はまた穏やかに戻った。私の手を取って歩く笑顔は、出発前と何ひとつ変わらない。「お腹空いたね、なに食べる?」と覗き込んでくる声まで、いつも通りだ。

けれど私は、もう同じ目で彼を見られなくなっていた。外向きの優しさは、こんなにも簡単に剥がれるものなのかと痛感した。立場が下だと思った相手や、抵抗できない他人にだけ向ける素顔を、私は助手席で全部見てしまったのだ。

(この優しさは、いつか私の前でも剥がれる)。そう感じた瞬間、心の中で何かがスッと冷めた。

帰宅後、私は静かに距離を取り始めた。連絡の間隔を空け、誘いを少しずつ断っていった。あの車内で聞いた声を、今も思い出すたびに背筋が寒くなる。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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