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「これ、お前のミスだろ」付き合った途端に指示が強引になった職場の彼→証拠を揃えて上司に相談した翌日に走った急変

付き合った途端に変わった、頼れる先輩の顔
30代の私が出会ったのは、同じ部署で2つ年上の男性社員でした。
仕事の段取りがよく、後輩へのフォローも丁寧で、社内では誰からも信頼されていた人です。半年ほどのやり取りを経て、自然と交際が始まりました。
変化は、付き合い始めて最初の月から訪れました。社内のチャットで届く彼の指示が、急に強い口調へと傾いていったのです。
「明日の朝までに資料まとめて」「これも頼む」と、語尾の「お願い」が消え、命令形だけが残っていきました。
けれどある会議の翌日、彼は私のデスクのすぐ横に立って、低い声でこう言ったのです。
「これ、お前のミスだろ」
差し出された資料は、明らかに彼自身が前日に修正を入れた箇所でした。心臓がきゅっと縮みます。
周囲には数人の同僚がいて、私は反論する間もなく頷くしかありませんでした。同じ手口は、その後の数週間でじわじわ繰り返されていったのです。
違和感は、給湯室での雑談で確信に変わりました。
同じ課の女性社員が、ぽろっと漏らしたのです。「あの人、前のプロジェクトでも他の人のせいにしてたんだよね」。胸の奥で、何かがコトンと音を立てて落ちた瞬間でした。
証拠を揃えて課長に相談、翌朝の急変
その夜から、私は静かに資料を集め始めました。
彼が修正した版の更新履歴、私に押し付けたチャットの文面、同僚たちが目にしてきた経緯をまとめたメモ。週末を一回挟んで、フォルダの中身は十分な量になっていました。
月曜の朝、出社してすぐに直属の課長へ面談を申し込みました。
会議室のドアを閉めてから、私はまとめてきた資料を順番に開いて見せたのです。課長の表情はだんだん硬くなっていきました。
「これは、ちゃんと話を聞かないといけないですね」。短く、けれどはっきりした言葉でした。
翌日、彼は別室に呼ばれました。
中で何が話されたのかは、私には伝えられていません。けれど昼休みに戻ってきた彼の様子は、明らかに違っていたのです。
給湯室で私と顔が合うと、目をすっと逸らし、すれ違いざまに小さな声で言ってきました。
「悪かったよ、もうしないから」
低姿勢でした。あの命令口調も、デスク横での圧も、すっと消えていたのです。私は表情を崩さずに、静かに首を横に振りました。
「もう、仕事もプライベートも別々で」
言い切った瞬間、胸の中の重しがふっと外れていく感覚がありました。彼の裏表の激しさには背筋が寒くなる思いもしましたが、それ以上に、ずるずると流されずに距離を取り切れた自分にほっとしたのです。窓の外の昼の光が、いつもより少し眩しく見えた、初夏の昼下がりでした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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