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「これって知ってる?」昼食の席で年下の私に下品な話題をふってきた上司→何年も経って気づいた当時のモヤモヤ

「これって知ってる?」昼食の席で年下の私に下品な話題をふってきた上司→何年も経って気づいた当時のモヤモヤ
同期と並んだランチの席
初めての職場で配属されてしばらく経った頃のことだ。直属の課長から、同期と一緒に昼食に行こうと声をかけられるようになった。最初の数回は、新人の様子を見たいのだろうと素直に受け取っていた。
飲食店の小さなテーブルに、横一列で並んで食べる。
配置はいつも同じだった。同期と私は、まだ社会人として日が浅い時期で、世の中のことに対する反応もどこか初々しい年齢だった。
料理が並び、雑談が始まると、課長は急に声を落として話題を変える。仕事と関係のない話。それも、女性二人の前で持ち出すには明らかに不適切な内容だった。
「これって知ってる?」
「これって知ってる?」
そう前置きして、課長は身を乗り出してきた。続けられたのは、聞いているだけで体温が下がるような種類の話だった。同期と私は、笑うわけにもいかず、かといって露骨に席を立つ勇気もなく、曖昧に頷いて目をそらした。
(どうしてこの場で、その話題を出すんだろう)
そう思っても、口には出せなかった。当時の私たちは、新しい環境で評価されている途中で、上司の機嫌を損ねたら何が変わるのか分からなかった。
触られたわけではない。職場で大声を出されたわけでもない。そういう「明らかな線」を越えてくる人ではなかった。だからこそ、同期も私も、不快な話題を投げかけられるたびに、笑顔の角度だけで受け流す癖がついていった。ランチの誘いは、そのあとも何度も続いた。
何年も経ってから気づくこと
その職場を離れて、何年も経ったある日、別の友人と当時の話になった。話しているうちに、自分が口にしている言葉の内容に驚いた。
あれは、れっきとしたハラスメントだった。直接的な接触の有無で判断するものではない。新人の女性二人を相手に、相手が断れない関係性のなかで、繰り返しその種の話題を持ち込むこと自体が、すでに線を越えていた。
当時の私は、笑って受け流すしかないと思っていた。声を上げる先も、相談できる相手も思い浮かばなかった。同期と私は、ランチの帰り道に小さく顔を見合わせるだけで、それ以上踏み込んだ会話はしなかった。
お互いに、不快感を口に出してしまったらこの場で働き続けられないのではないか、という不安があったのかもしれない。
振り返るほどに、あの席で感じた居心地の悪さの正体が浮かんでくる。声を上げられなかった自分を責める気持ちと、あの空気を当たり前にしていた職場への違和感が、今もうまく整理できないまま残っている。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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