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「やっぱり家事は女性がやるものよね」義実家での食事会で義母が放った一言→誰も否定せず流れた違和感の重み

「やっぱり家事は女性がやるものよね」義実家での食事会で義母が放った一言→誰も否定せず流れた違和感の重み
和やかな食事会で義母が放った一言
義実家での食事会は、いつもなごやかに進む。義父はお酒を片手にニコニコと、義母はあれこれと料理を取り分けてくれる。夫の弟夫婦も加わって、テーブルはにぎやかだった。
「これ、お義母さんの煮物本当に美味しいです」
私の言葉に、義母は嬉しそうに目を細めた。義妹も笑顔でうなずいて、子どもたちはからあげの皿に手を伸ばしている。久しぶりの集まりは、しみじみといい時間だった。
食後の片付けを始めようと、義母と義妹と私、3人の女性が自然に立ち上がった瞬間だった。
「やっぱり家事は女性がやるものよね」
義母が、お皿を重ねながらさらりと言った。悪意のない、長年の習慣として口をついて出た一言だった。
場の空気が、ほんの一瞬だけ止まった。
「ふふ、そうですねえ」
義妹が控えめに笑い、義父も「まあなあ」とお酒を飲み干す。夫はスマホをいじりながら、聞こえているのか聞こえていないのか、何も言わない。
結局、誰一人その言葉を否定することなく、笑いと共に話題は次へと流れていった。
飲み込んだモヤモヤと、夜に夫へ伝えた言葉
(私だけが違和感を感じているのかな)
キッチンでお皿を洗いながら、私は考えていた。義母の言葉そのものより、誰もそれを違和感として受け取らなかったことが、じわじわと胸に残っていた。
夫の弟もリビングでくつろいだまま動かない。義父も席を立たない。当たり前のように、食器は3人の女性の手で片付けられていく。
(波風を立てたくない)
言いたいことを飲み込むのには、もう慣れていた。年に数回しか会わない関係で、楽しい時間を壊してまで何かを主張する勇気は出ない。
私はただ笑顔を作り、義妹と並んで食器を洗い続けた。
帰宅後、私は静かに切り出した。
「今日、お義母さんが言ったこと、ちょっと引っかかったんだけど」
夫は少し考えて、「気にしすぎじゃない?」と返した。「悪気はないよ、あの世代だし」と。
(そうじゃないんだけど)
悪気がないことくらい、分かっている。問題は、誰も否定しなかったあの一瞬のこと。
「うん、わかった」
結局、私は短くそう答えて、それ以上は言わなかった。あの食卓で飲み込んだ違和感は、家に帰っても誰にも分かち合えないまま、私の中に静かに沈んでいった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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