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「挨拶は最低限のマナーだからね」毎朝の挨拶を無視し続けたプライド高き同僚。異動先での哀れな末路に、私の口から出た言葉

響かない声、毎朝の孤独なルーティン
「おはようございます、お疲れ様です!」
出社してきた彼に元気よく声をかけるものの、返ってくるのは冷ややかな目線のみ。こちらを見向きもせず、無言のまま自分のデスクへと向かっていきます。
今日もまた、綺麗なまでの完全スルー。
彼は社内でも札付きの、自尊心の塊のような人物です。
私のような立場の人間には、挨拶を返す労力すらもったいないと考えているのでしょう。
「今日もスルーされてたね。私ならもう絶対に声かけないよ」
給湯室でコーヒーを淹れていると、同僚が呆れ顔で話しかけてきました。
「挨拶は最低限のマナーだからね。私が勝手にやってるだけだし、ノーダメージだよ」
そう笑い飛ばしながらも、心の中では少なからずチクッと傷ついていました。
とはいえ、相手の失礼な態度に屈して自分の礼儀を捨てるのはなんだか悔しくて。まるで石仏に話しかけるような虚しい毎朝の挨拶を、私は何年もの間、ただただ繰り返していました。
新しい部署での孤立無援な末路
そんな一方通行のやり取りが当たり前になっていた頃。社内の人事異動で、ついに彼が別の部署へ移ることが決まりました。
顔を見なくて済むようになり、職場の空気が清々しく感じられるようになった数ヶ月後。彼の現在の様子が風の便りで聞こえてきたのです。
「異動先でも相変わらず偉そうな態度らしいよ。誰に対しても見下した接し方を変えなかったから、今はすっかり腫れ物扱いでポツンとしてるんだって」
その噂を耳にした途端、長年抱えていた心のモヤモヤが、強炭酸を一気飲みしたかのように爽快に吹き飛びました。
「……やっぱり、そうなるよね」
思わずポツリと漏れた本音。基本的な挨拶すらできず、他者を敬う姿勢がない人に、新しい場所で仲間ができるはずもありません。誰からも話しかけられない静寂のなかで、彼は一体どんな気持ちでモニターを見つめているのでしょうか。
無駄に高い自尊心は、結局自分の居場所を奪うだけの刃でしかなかったのです。その真理を噛み締めながら、私は今日も職場の仲間に向かって「おはようございます!」と明るい声を響かせています。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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