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「週末ヒマ?」「明日飲もうよ!」と毎日断っても誘ってくる、しつこい同僚に送った一文【短編小説】

週末ヒマ明日飲もうよと毎日断っても誘ってくるしつこい同僚に送った一文短編小説

お誘いLINEの憂鬱

私の平和な日常を脅かすものが一つだけありました。それは、会社の同僚からほぼ毎日届くLINEです。

「お疲れ様です。週末ヒマ?」「明日飲もうよ!」

彼は、同じチームのメンバーです。仕事上では普通に話しますし、悪い人ではない……のだと思います。ただ、とにかくしつこいのです。

入社して数ヶ月経った頃からでしょうか。最初は私も「すみません、予定があって」「今週は忙しくて」と、当たり障りのない理由をつけて丁寧に断っていました。

普通なら、何度か断れば「脈ナシかな」と察してくれるものだと思いますよね?

ですが、彼は違いました。

「じゃあ来週はいつ空いてる?」

「金曜ダメなら木曜は?」

まるでカレンダーの空きを埋めるかのように、彼は誘い続けてきました。LINEの通知が鳴るたび、「また彼からかもしれない」と心が重くなる日々。断る理由を考えるのにも疲れ果てていました。

勇気を出して引いた「境界線」

そんなある日の夜。残業を終えて帰宅し、ようやく一息ついた時、またスマホが鳴りました。

「今、近くまで来てるんだけど、一杯どう?」

その一文を見た瞬間、私の中で何かがプツンと切れました。もう、曖昧な返事で逃げるのはやめよう。明日、会社で気まずくなっても構わない。私は意を決して、返信画面を開きました。

たくさん言いたいことはありましたが、ぐっとこらえ、たった一文だけ打ち込みました。

「お誘いは本当にありがたいのですが、今後、業務に関係のない個人的な連絡はご遠慮いただけますか。」

送信ボタンを押す指は、少し震えていたかもしれません。数分後、既読の文字がつきました。ですが、彼からの返信は、ありません。

次の月曜日。

会社のエレベーター前で彼と鉢合わせになりました。私は(どうしよう)と身構えましたが、彼は私と目を合わせず、気まずそうに「お疲れ様です」と小さな声で言い、足早に去っていきました。

それ以来、彼からお誘いのメッセージが来ることは、ピタリとなくなりました。あんなに悩んでいた日々が嘘のようです。もっと早く言えばよかったのかもしれません。

でも、あの時の私には、あの一文を送るのに、ありったけの勇気が必要だったのです。

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

 

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