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「お疲れ様です!」上司に仕事の報告をしようとするも、予測変換に失敗した結果、修羅場に発展【短編小説】

「お疲れ様です!」上司に仕事の報告をしようとするも、予測変換に失敗した結果、修羅場に発展【短編小説】
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
恋人との喧嘩
時刻は午後7時。
静まり返ったオフィスに、カタカタとタイピング音だけが響きます。
ようやく完成したプロジェクト資料。
達成感と、泥のような疲労。
頭はぼんやりし、視界も少し霞むような状態でした。
「早く報告して、今日はもう帰ろう」
その一心で、私はチャットツールを立ち上げました。
実はこの数日間、私の心は平穏とは程遠い場所にありました。
長年付き合ったパートナーの浮気が発覚し、スマホ越しに泥沼の言い争いを繰り広げていたのです。
「悪いのは全部そっちでしょ」「お前が悪い」。
画面を埋め尽くす罵詈雑言の数々。
怒りに任せて何度も、何度も打ち込んだその言葉は、私のスマホの学習機能に深く刻み込まれていました。
上司への誤送信
そんな最悪なコンディションのまま、上司への報告作業に移ります。
いつもの定型文である「お疲れ様です」と打つつもりでした。
指が「お」の一文字に触れた、まさにその瞬間。
予測変換の最上位に躍り出たのは、あろうことか「お前が悪い」という不吉な五文字。
疲れ切った私の脳は、あろうことかそれを「お疲れ様」だと勝手に誤認。
「お前が悪い。本日分の進捗報告です。懸念点だった予算調整が完了しました。詳細は添付の資料をご確認ください。よろしくお願いいたします!」
こんな文章を確認もせず、流れるような動作で送信ボタンをタップしてしまったのです。
送信完了を告げる無機質な通知音。画面に鎮座するのは、温厚な上司に対する、あまりに身勝手で攻撃的な暴言。
「……え?」
心臓が跳ね上がり、一瞬で指先まで血の気が引いていくのが分かりました。
直後、向かいの席で上司のスマホが震えました。
ゆっくりと画面を覗き込み、そして、信じられないものを見たかのように顔を上げる上司。
眼鏡の奥の瞳が、これまでにない困惑と恐怖で激しく揺れています。
「あの……私、何か君を怒らせるようなことをしたかな?」
震える声。オフィスを包む、凍り付いたような沈黙。
私は椅子を蹴らんばかりの勢いで立ち上がり、必死に釈明しました。
「違います!誤変換です!本当に、本当にすみません!」
結局、聞かせたくもないプライベートの修羅場まで白状する羽目になり、上司は「……大変だったんだね」と、同情混じりの苦笑いで許してくれました。
最悪のタイミングで牙を剥いた予測変換。便利な機能も、時には恐ろしい凶器に変わります。
皆様も、くれぐれもご注意ください。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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