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実は全国の『ソメイヨシノ』は1本の桜から増やした「クローン」!種から増えられない桜が全国に広まった江戸の接ぎ木の歴史
INDEX

春の主役・ソメイヨシノ、全国の木がすべて同じ遺伝子を持っている
毎年春になると日本各地で咲き誇るソメイヨシノ。
実は全国に植えられているソメイヨシノは、すべて遺伝的に同じクローンであることをご存知でしょうか。
国立遺伝学研究所の解説によると、ソメイヨシノは挿し木や接ぎ木でしか増やせないため、どの木も遺伝的に同じ性質を持ったクローンとなるとされています。
北海道から九州まで、見た目の異なる場所に植えられていても、遺伝子レベルではすべて同一の桜というわけです。
なぜ種から増えられないのか、そしてどのようにして全国に広まったのか、その歴史をたどってみましょう。
種ができない理由は「自家不和合性」という仕組み
ソメイヨシノが種から増えられないのは、「自家不和合性(じかふわごうせい)」という植物特有の性質によるものです。
国立遺伝学研究所によると、S遺伝子型がオス(花粉)とメスで全く同じ組み合わせの場合、受粉しても受精に至らず種子が実らない現象とされています。
ソメイヨシノはすべてが同じ遺伝子を持つクローンのため、ソメイヨシノ同士の花粉では受精できず、種子が得られません。
つまり自然状態では子孫を残せない桜なのです。
江戸時代の植木職人が生み出し、接ぎ木で全国へ
日本バイオインダストリー協会の解説によると、ソメイヨシノは1850年ごろ、現在の東京・駒込あたりにあった染井村の植木職人が、野生のエドヒガンとオオシマザクラを掛け合わせて作り出したものとされています。
花の美しさと成長の速さに優れたこの桜は、江戸の人々の間で瞬く間に人気を博しました。
植木職人たちは接ぎ木という方法で同じ遺伝子を持つ木を次々と増やし、全国へと広めていきました。
接ぎ木とはクローン技術の一種で、親株とまったく同じDNAを持つ新しい木を育てる手法です。
クローンだから一斉に咲いて一斉に散る
ソメイヨシノが同じ地域で一斉に開花するのも、すべてが同じ遺伝子を持つクローンだからとされています。
気候や土壌などの生育条件が同じであれば、同じタイミングで咲き、同じタイミングで散ります。
昔の花見の主役だったヤマザクラは1本ずつ遺伝子が異なるため、咲く時期もバラバラでした。
「見渡す限り満開の桜」という絶景が楽しめるのは、クローンのソメイヨシノならではの特徴というわけです。
まとめ
日本全国のソメイヨシノはすべて、江戸時代の染井村の植木職人が生み出した1本の桜を接ぎ木で増やしたクローンです。
種から増えられない桜が全国に広まったのは、先人の接ぎ木の技術と花を愛する心があったからといえます。
参考
・国立遺伝学研究所「遺伝研のさくら」
・日本バイオインダストリー協会「バイオ歴史コース・ソメイヨシノ」

GLAM Entame Editorial
編集部
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