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実は『クモの糸』、重さあたりの強さは鉄の約5倍!自然界最強レベルの素材が蜘蛛の腹から生まれる驚きの事情
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クモの糸は鉄に匹敵する強さを持つ、自然界最強クラスの素材だった
庭先や公園でふと目に入るクモの巣。あの細い糸が、実は鉄に匹敵するほどの強さを持つ素材だと聞いたら、驚く方も多いかもしれません。
理化学研究所の発表などをのぞいてみると、クモの糸(牽引糸)が優れた機械的性質を持つ天然素材であることが見えてきます。
なぜあれほど細い糸に、これほどの強さが備わっているのか。その仕組みを探ってみましょう。
重さあたりの強さは鉄の約5倍、しなやかさも兼ね備える
外務省のWeb Japanによると、クモの糸の強さは鋼鉄の約5倍とされています。
ただしこれは重さあたりの強さ(比強度)での比較であり、同じ太さで引っ張った場合は鉄の方が強くなります。
クモの糸の真価は「軽くて強い」という点にあります。
理化学研究所によると、引張強度(いんちょうきょうど)は最大約1.6ギガパスカルにのぼり、軽量でありながら強靭(きょうじん)で、かつしなやかという特徴も持っています。
自動車用パーツをはじめとした構造材料への応用が期待されているほどの素材です。
強さの秘密は「2種類のタンパク質配列」の組み合わせ
クモの糸がなぜこれほど強いのか。理化学研究所の研究によると、その答えはタンパク質の構造にあります。
クモの巣の縦糸に使われる牽引糸は、「ポリアラニン配列」と「グリシンを多く含む配列」という2種類のアミノ酸配列が繰り返し現れる構造を持っています。
前者が硬い結晶構造を、後者が柔らかくしなやかな部分を担っており、この組み合わせが「硬くてしなやか」という相反する特性を生み出しているとされます。
クモはこの糸を腹部から用途に応じて複数種類使い分けているといわれます。
日本の技術が壁を突破!すでに始まっている人工クモ糸の「量産化と実用化」
これほど優れた素材でありながら、長らく日用品に使われてきませんでした。
クモは縄張り意識が強く共食いをする生物であるため、カイコのように飼育して大量生産することが極めて難しいからです。
しかし現在、その壁はすでに日本の技術によって突破されています。
クモの糸の遺伝子情報を解析し、微生物を用いた発酵プロセスによって人工的な構造タンパク質を生成する技術が確立されました。すでに量産プラントが稼働しており、現在ではこの画期的な新素材を使用したアウトドアウェアなどのアパレル製品が一般向けに販売されています。
石油由来の高強度材料に代わる、持続可能な次世代素材として、世界中から熱い視線が注がれています。
まとめ
クモの糸は重さあたりの強さが鉄の約5倍とされる自然界最強クラスの素材で、2種類のタンパク質配列の組み合わせがその強さとしなやかさを生み出しています。
庭先のクモの巣に隠された秘密は、最先端のバイオテクノロジーによってすでに解き明かされ、私たちの生活をアップデートする次世代の素材として実用化の道を歩み始めています。
参考
・理化学研究所「化学的手法でクモの糸を創る」
・Web Japan「鉄より強いクモの糸 日本の技術で大量生産へ」

GLAM Entame Editorial
編集部
エンタメやカルチャーを入り口に、今を生きる大人の感性や知的好奇心を刺激する編集部チームです。話題のニュースやトレンド、SNSで広がるカルチャーから、思わず考えたくなる大人の常識クイズまで。楽しみながら学び、視野を広げられるコンテンツを通して、日常にちょっとした発見や会話のきっかけを届けています。ただ消費するだけのエンタメではなく、知ること・考えること・共有することを大切に。大人だからこそ楽しめるポップカルチャーを、発信しています。
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