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【取材レポ】よさこいチーム・天嵩がグアムのダンスフェスティバルで優勝!北海道から世界へ挑戦するチームの魅力に迫る
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北海道・千歳市と関東の2拠点で活動するYOSAKOIソーランチーム「天嵩~Amata~(以下、天嵩)」が、2025年12月に開催された第1回グアムインターナショナルダンスフェスティバル(GIDF)のコンテンポラリー部門で、優勝を果たしました。
傘を使ったダイナミックなパフォーマンスで現地の観客を魅了し、スタンディングオベーションを受け、グアムを大いに盛り上げていました。彼らは、一体どのようなチームなのでしょうか。
今回、筆者は天嵩の皆さんに取材し、チームの特徴や活動への思い、グアムでの体験について詳しく聞きました。
将来、グアムのダンスフェスティバルに興味がある方はもちろん、よさこいという日本文化が海外でどのように受け入れられているのか気になる方も、ぜひ参考にしてみてください!
GIDFでひと際異彩を放ったダンスチーム、天嵩

各国からダンスチームが集まり、演舞を競い合うグアムインターナショナルダンスフェスティバルにおいて、ひと際異彩を放っていた日本のダンスチームがありました。それが「天嵩~Amata~」です。
海外の地でありながら、高度な表現力で日本の文化を発信し、各国の観客を魅了。特に、傘を使ったアクロバティックな演舞で、ひとときも目が離せませんでした。
メンバーの柴田さんは、当時を振り返り「ローカルの方々からは、傘の受けがすごく良かったですね。グアムの現地チームを見ていると、現代風のK-POP的な踊りのジャンルが多い中で、傘という小道具を使った和風を思わせるような演舞というところが、とても評価されたのかなと思います。」と、天嵩が現地で評価された理由を話してくれました。
結果、各国が集まるダンスフェスティバルにおいて、天嵩がコンテンポラリー部門で堂々の優勝。文化の垣根を越えて、現地から多くの称賛が彼らに与えられました。
グアムインターナショナルダンスフェスティバル(GIDF)とは

そもそも、グアムインターナショナルダンスフェスティバル(GIDF)とは、どのようなイベントなのでしょうか?
グアムインターナショナルダンスフェスティバルは、グアム政府観光局(GVB)が主催する、国際的なダンスイベントです。グアムで初めてとなる第1回が、2025年12月5日〜7日に開催されました。
本フェスティバルでは、世界中のダンサーが一堂に集まり、各国の伝統文化や創造的な表現の素晴らしさ、高い芸術性などを競い合います。
GIDFは、2つの部門で構成されています。
ひとつは、チャモロやフィリピン、韓国、日本、台湾など、特定の文化のアイデンティティを表現する「文化舞踊部門(Cultural Dance)」です。もうひとつは、現代的な技術力や表現力、ストーリー性が評価される「コンテンポラリーダンス部門(Contemporary Dance)」です。
参加費は無料(渡航費は各自負担)で、日本をはじめ韓国やマレーシア、インドなど世界各国のダンスグループが出場しています。
また、競技に加えて、ダンスのワークショップも開催されました。シナハニャコミュニティセンターやマイクロネシアモールなど複数の会場で実施され、経験者・未経験者を問わず、多くのダンサーが参加しています。
参加費は無料で、世界で活躍するダンサーからダンスを学んだり、国際的に交流したりする場となりました。

▲シナハニャコミュニティセンターのワークショップの様子
なお、第2回となるGIDF 2026は、2026年12月4日(金)〜6日(日)の開催がすでに決定しています。
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天嵩(あまた)ってどんなチーム?

コンテンポラリーダンス部門で優勝した天嵩は、2017年に、北海道・千歳市で結成されたYOSAKOIソーランチームです。
北海道を代表する「YOSAKOIソーラン祭り」や、愛知県・名古屋市の「にっぽんど真ん中祭り」をはじめ、各地のよさこいイベントに積極的に参加しており、全国でその名を知られるチームとなっています。
天嵩は、北海道・千歳市と札幌市を拠点とする「北海道支部」と、都内近郊を拠点とする「関東支部」の2拠点で活動しており、踊り子だけで約100名が所属している大きなチームです。
メンバーの平均年齢は約25歳で、年齢層は18歳~30代後半までと幅広く、学生から社会人までさまざまなメンバーが活躍しています。
天嵩のチーム名の「天」には傘、「嵩」には芸の幅や厚みという意味が込められています。「全国のよさこいの価値観を取り入れた作品づくりを目指し、多彩な芸への挑戦を続ける」というコンセプトのもと、幅広い表現を追求し続けています。
天嵩の大きな特徴は、なんといっても傘を使ったパフォーマンスだといいます。
2017年の結成当初から傘の使い方にはこだわりがあり、アクロバティックで軽やかな振り付けや、傘を複数人で使った隊形づくりなど、ほかのチームにはなかなかできない独自のスタイルこそが天嵩の強みです。
「毎年1年1年を更新していこう、という意識を大事にしています。ほかのチームに真似できないものを作ろうというこだわりは、常に持っています」と、熱烈な思いを話されていました。
よさこいの連鎖の中で、地域と向き合う
天嵩が大切にしているのが、各地の文化や歴史を作品に取り込むという考え方です。
たとえば、2024年の作品「跡~Shirushi~」では、北海道の名付け親・松浦武四郎をテーマに設定。彼の出身地である三重県まで実際に足を運び、アイヌ民族との関わりや北海道命名の背景など、本物に触れた経験を作品に反映させています。
天嵩が地域とつながることを大切にするのは、彼ら自身が“よさこいの連鎖”の中にいたから、だといいます。
天嵩創設のきっかけは、愛知県名古屋市で毎年開始される踊りのイベント「にっぽんど真ん中祭り」に、初代代表の小笠原さんが参加したことでした。
その時に「北海道の良さや雰囲気とはまた違う景色で、祭りの雰囲気やチームの熱意、作品のクオリティが北海道にはないものだなと強く感じました」と、その時の興奮を今も鮮明に覚えているようでした。
また、天嵩創設の背景には、北海道・札幌市で毎年6月に開催される「YOSAKOIソーラン祭り」も関係しています。
実は、このYOSAKOIソーラン祭りは、高知のよさこいに感動した北海道大学の学生が、1992年に鳴子と北海道民謡のソーラン節を組み合わせて始めたものです。さらに、そのソーランに感動した学生が、にっぽんど真ん中祭りを起こすなど、感動した人がその土地で祭りを起こすという”連鎖”が続いてきました。
そのつながりの連鎖の中にいた小笠原さんは、自身も「全国に広がるよさこいの価値観を取り入れ、それを広げたい」という思いから、学生時代に出会った仲間とチームを創設。
「自分たちが、北海道だけでなく、関東を始めとした全国各地で活動していく中で、それぞれにある価値観を取り入れるために、他の地域を見ることを大事にしている。そうすることで、地域性もよく知りつつ、全国に自分たちの作品をアピールしたい」と、強い思いを語られていた小笠原さんが印象的でした。
地域に対して真摯に向き合う姿勢があるからこそ、グアムでも言語の垣根を越えて日本のよさこい文化を発信でき、それが優勝という形で評価されたのだと感じています。
グアムに来ることになったきっかけ
天嵩がグアムと縁を持ったのは、2024年のグアム解放記念日(リバレーションデー)がきっかけとのことでした。
グアム解放記念日とは、旧日本軍により統治されていたグアムが、1944年7月21日にアメリカにより奪還され、再びアメリカ領となったことを祝う日です。メンバーの知人を経由して天嵩にお声がかかり、現地でパフォーマンスを披露されています。

▲リバレーションデー(2023年)
このグアム解放記念日での参加をきっかけに、メンバー一同が、グアムの魅力を肌で感じたとのこと。
今回のGIDFについても、同じようにご縁があり「よさこいや北海道の魅力を、私たちを通して現地の方々に感じていただけるのであれば、ぜひその部分を担わせていただきたい」ということで、メンバーを集めて参加されたようです。
参加費用は全額自己負担で、ダンスへの強い情熱を感じます(中には大学生のメンバーの方もいて、お金を用意するのがしんどかったのだそうですよ)。今回は総勢約20名で参加し、うち北海道から7名、関東から13名が現地に集まりました。
海を渡って日本の文化を届ける、チームの強い思いが伝わりますね。
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優勝の瞬間を振り返り「グアムの方々の温かさを本当に感じた」

▲優勝の際の集合写真
「まさか取れると思っていなかったので、本当にびっくりしました」と、メンバーの佐藤さんが当時の心境を振り返り、率直な思いを話されました。
実は当日、コンテンポラリー部門の優勝チームは、すでに別で発表されたものと思い込んでいたそう。「最後の最後に自分たちの名前が呼ばれて、蓋を開けてみたら1位だったことをその場で初めて知りました。全然身構えていなかったので、驚きの方が大きかったです」と振り返っています。
実際に筆者も現地で鑑賞していましたが、パフォーマンス中から現地の観客の盛り上がりは大きく、演舞を終えた後も惜しみない声援が続いていました。優勝が発表された瞬間、天嵩のメンバーだけでなく、会場全体が沸いていました。
「自分たちと同じくらい、周りの方々も一緒になって喜んでくださって。グアムの方々の温かさを本当に感じました」と、佐藤さんはグアムの温かさに感銘を受けたのだそう。優勝という結果以上に、現地の観客と喜びを共有できた体験が、強く印象に残っているようでした。
グアムってどんな場所?実際に行ってみた感想
今回、主にイベント出演でグアムに渡航されていますが、せっかくなので、グアムという場所について率直な感想をお伺いしました。まず口を揃えて出てきたのが「意外と近い」という言葉です。
「2024年のグアム解放記念日の時は、金曜の夜に出発して、日曜の夜に帰国するスケジュールでした。今回も3泊4日で行けたので、思ったより気軽に行ける場所だなという印象です」と、柴田さんは話しています。
また、アメリカ領でありながら日本語が通じる場面が多く、観光しやすいという声も上がりました。看板や飲食店のメニューでも日本語で記載されていることが多く、海外というハードルの高さをあまり感じなかったのだそう。
観光面では、約20名のチームとして固まってどこかへ行くというよりは、各メンバーが自由に楽しまれたそうです。話題に上がったのが、ガンビーチ沿いにあるディナーショー「タオタオ・タシ」と、人気ハンバーガーショップ「メスクラドス」のハンバーガーです。
特に、メスクラドスでは、顔ぐらいの大きさがあるというそのハンバーガーに、驚かれたそうですよ。

▲メスクラドスのハンバーガー
また、ホテル・ニッコー・グアムのBBQディナーショー「サンセットビーチバーベキュー」にも参加されており、ファイヤーショーのパフォーマンスが特に印象に残っているとのことでした。

▲サンセットビーチバーベキュー
「メンバーから『旅行としてもまた来たい』という声が出るようになっています。みんなそれぞれ、アナザースカイ的な場所として捉え始めているんじゃないかと思います」と、柴田さんは笑顔で話してくれました。
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2026年のGIDFに参加するチームへ

最後に、2026年に開催されるGIDFへの参加を考えているダンスチームへ、コンテンポラリー部門で優勝を果たした天嵩さんから、すてきなメッセージをいただきました
「グアムは日本の文化にとても近く、観光のしやすさという意味でもハードルは低いと思います。
ただ、その一方で現地の方のジャパニーズカルチャーへの反応はとても大きくて、日本ではなかなか味わえない体験ができます。武道館でライブしているぐらいの盛り上がりで迎えてもらえる感覚、とも言えるかもしれません。
自分たちも楽しみながら、日本文化を発信する場として、ぜひ多くのチームに参加してほしいです。」。
なお、佐藤さんはグアム滞在中で別メディアからのインタビューを受けられており、その時に「来年も絶対出ます!」と宣言してしまったそう(笑)天嵩の2026年出場は、とても楽しみですね!
まとめ:北海道から世界へ、傘で魅せるよさこいチーム「天嵩」
天嵩は、傘を使ったダイナミックなパフォーマンスと、北海道の歴史・文化を作品に織り込む独自性が魅力のよさこいチームです。
地域に根ざした活動を続けながら、全国、そして海外へと活動の幅を広げてきた彼らは、第1回GIDFのコンテンポラリー部門で見事優勝という結果を残しました。
グアムに来て踊ること自体の楽しさはもちろん、現地の観客の温かさや、日本文化が海外で受け入れられる喜びを肌で感じることができたと、メンバーの皆さんは口をそろえて話されていました。
天嵩では現在、踊り子に加えて、演出・サポートスタッフを募集中です。よさこいを通じてグアムのような舞台に立ちたいという方は、ぜひ天嵩の扉を叩いてみてはいかがでしょうか。
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【天嵩~Amata~ チーム情報】
| 結成 | 2017年6月12日 |
|---|---|
| 活動拠点 | 千歳市/札幌市(北海道支部)、都内近郊(関東支部) |
| メンバー数 | 踊り子:約100名 |
| 男女比 | 約5:5 |
| 平均年齢 | 約25歳 |
| 対象年齢 | 原則18歳以上 |
| 練習日 | 北海道本部:火・木・土 関東支部:木・日(時期により変動あり) |
| 主軸のお祭り | YOSAKOIソーラン祭り、にっぽんど真ん中祭り |
| 公式サイト | https://www.yosakoiamata.com/ |
| お問い合わせ | amata.yosakoi.kouhou@gmail.com |
※2026年5月19日時点での情報です。最新の情報は、公式HP等からご確認ください。

小川 遼
GLAMのトラベルライター。趣味は国内・海外旅行で、時には仕事をしながら旅行することも。国内・海外を問わず多くの旅先を訪れており、豊富な旅行経験をもつ。特にグアムには何度も渡航経験があり、現地のイベントやホテルなどを取材。グアムの魅力を細部まで知り尽くしている。現地での豊富な体験や取材を基に、旅行者に役立つグアムの魅力をお届けします。写真は、2024年にグアムのランニングイベント「ココロードレース2024」に参加した時のものです。
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