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「出身大学は?」「年収はいくらくらい?」と初めての食事で値踏みしてくる彼→帰りたいと告げた瞬間に走った豹変

テーブルに着いた瞬間から始まった面接
20代の頃、職場で知り合った7歳年上の男性と初めて食事に行くことになった。
社内では物腰の柔らかい、感じの良い人として通っていた。誘われた時もにこやかで、仕事の延長のような自然な雰囲気だった。
だから少し楽しみにして、その日のレストランへ向かった。お店も無理のない、落ち着いたイタリアンだった。
ところがテーブルに着いた瞬間から、空気が変わった。
メニューを開く前に、向かいから矢継ぎ早に質問が飛んでくる。
「お父様の職業は?」
「出身大学は?」
「年収はいくらくらい?」
「ご兄弟はいる?」
初めて二人で会う食事の席で、まるで履歴書を読み上げさせるような問いが続いた。
質問の合間に微笑んではくれるのに、中身は段々と踏み込んでくる。10分ほど答え続けたところで、私は確信した。これは食事ではなく、値踏みだ。
料理の話も、近況の話も、最近観た映画の話も、ひとつも出てこない。ただ私という物件の条件だけを確認している席だった。
帰りたいと告げた瞬間に剥がれた仮面
胸の奥で嫌悪感がふくらみ、私は静かに口を開いた。
「初めての食事でこんなに込み入ったことを聞かれるなんて思わなかった。値踏みされてるみたい。もう帰りたい」
その言葉を聞いた瞬間、向かいの男性の顔つきがすっと変わった。柔らかかった目元が険しくなり、声が一段低くなった。
「だったら、この場の食事代を払ってよ。こっちだって忙しい中付き合ってやったんだから」
まだ何も注文していないテーブルだった。
それなのに、付き合ってやった、という言葉が当然のように出てきた。
(この人、こんな顔をする人だったんだ)
背筋が冷たくなった。私は静かに椅子を引いて、席を立った。
店を出てからもしばらく、心臓の音が早かった。夜風に当たりながら歩いても、なかなか落ち着かなかった。
職場では物腰の柔らかい人。その仮面の下にあったのが、たった数十分で剥がれて見えてしまった夜だった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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