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「近くまで来たから顔を見に来たの」朝の登園時間に突然来訪する義母→夫が伝えた一言で平和な朝が戻った瞬間

出発直前のインターホンと、玄関で大喜びする子どもたち
義母は、世話好きで優しい人です。
ただ、こちらの生活リズムをあまり考えずに動くところがあって、ときどき困ることがありました。
とくに迷惑だったのが、保育園へ送る朝の時間帯に、突然家へ立ち寄られることです。
その日も、車のキーを握り、玄関で子どもたちの靴を履かせていた、まさに出発直前。
ピンポーン。
インターホンが鳴りました。
モニターには、にこにこと笑う義母の顔。
「近くまで来たから顔を見に来たの」
玄関を開けると、義母は両手におみやげらしき紙袋を提げて立っていました。
子どもたちは、大のばあば好きです。
義母の姿を見るなり、一瞬で頬を紅潮させて飛びつきました。
「ばあば、来た!」
「遊びたい!」
「ばあばと行く!」
玄関は、あっという間にお祭り騒ぎ。
けれど、こちらは登園時間が刻一刻と迫っていて、のんびりしている余裕は一秒もないのです。
夫が伝えた一言で、平和な朝が戻った瞬間
「ごめんね、もう園に行く時間で…」
言いかけた私を遮るように、子どもたちは「やだやだ」と大泣き。
なんとか抱きかかえて車に乗せても、「なんでばあばいるのに行くの!」「降りる!」と泣き叫び、車内は大混乱でした。
私は朝から汗だくで、ハンドルを握る手を震わせながら、なんとか遅刻ぎりぎりで保育園に滑り込みました。
その日の夕方、ぐったりしている私を見て、夫が「どうしたの」と声をかけてくれます。
朝の出来事を順を追って話すと、夫は静かにうなずいて、言いました。
「分かった。今度から朝の訪問は控えてもらえるように、僕から伝えとくよ」
その晩、夫はそのまま義母に電話をかけてくれました。
義母は悪気なく来ていたようで、最初は驚いていたそうですが、やがてしっかりと受け止めてくれた様子です。
翌朝。
登園準備の真っ最中に、スマートフォンが小さく震えました。
義母からです。
「来週、お昼にお邪魔してもいい?」
事前連絡。
たった一行の文面に、私の肩から、ずっと張り詰めていた力が、すうっと抜けていったのを覚えています。
それ以降、朝の登園時間にインターホンが鳴ることは、ぴたりとなくなりました。
善意でも、タイミングを間違えると相手の負担になる。
その当たり前を、家族で共有できた一件でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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