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「このお店有名なんだよ!」夫との初めての海外旅行。だが、夫が漏らした感想に思わず萎えた【短編小説】

「このお店有名なんだよ!」夫との初めての海外旅行。だが、夫が漏らした感想に思わず萎えた【短編小説】
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
夫との海外旅行
結婚して2年。
待ちに待った初めての海外旅行の舞台は、石畳の街並みが美しいヨーロッパの古都でした。
出発前から二人でガイドブックを読み込み、準備は万端。
その日の夜は、現地でも100年の歴史を誇る超有名レストランを予約していました。
「ここ、予約を取るのが本当に大変な人気店なんだよ!」
お気に入りのワンピースに身を包み、期待に胸を膨らませて向かったレストラン。
重厚な扉の先には、キャンドルの光が揺らめく幻想的な空間が広がっていました。
運ばれてくる料理も、まるで芸術品のような美しさ。しかし、向かい側に座る夫の表情は、一口食べた瞬間から露骨に曇り始めます。
日本と比べる夫
「……なんか、味が濃すぎない? 塩辛くて素材の味が台無しだよ」
最初は「文化の違いだしね」と笑って受け流していた私。けれど、彼の不満は止まりません。
「それにしても、注文してから出てくるまでが遅すぎる。日本のファミレスなら、もうメインまで揃っているよ。やっぱり日本のサービスは世界一だな」
せっかくの異国情緒も、彼の言葉で少しずつ削り取られていく感覚。さらに彼は、お店の看板メニューを前にこう吐き捨てたのです。
「結局、醤油と出汁が一番落ち着くんだよ。こんなに高いお金を払うなら、近所の定食屋に行った方がよっぽど満足度が高いわ」
極め付けは、食後のコーヒーを待つ間に漏らしたこの一言でした。
「ここ、有名店なんだよね?正直、日本のコンビニのおにぎりの方がクオリティ高いんじゃないかな」
その瞬間、私の中で何かがプツンと音を立てて切れました。彼が褒めているのは日本ではなく、ただ自分の「見慣れた世界」だけ。未知の文化に触れ、新しい価値観を分かち合いたいという私の願いは、もろくも打ち砕かれたのです。
帰り道、ライトアップされた美しい夜景も、今の私には虚しく映るばかり。
価値観のズレは、日常の生活よりも、非日常の旅先でこそ残酷なまでに浮き彫りになります。
隣を歩く夫との間に感じた、決定的な距離感。次の旅行は、誰にも邪魔されず一人で楽しもう。そう心に誓った、苦くて忘れられない夜の出来事でした。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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