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「お次のお客様、お先にどうぞ!」何度呼んでも動かないイヤホン客を置き去りにした、コンビニ店員の痛快なファインプレー

「お次のお客様、お先にどうぞ!」何度呼んでも動かないイヤホン客を置き去りにした、コンビニ店員の痛快なファインプレー
レジ前での迷惑客
残業明けの疲れた身体を引きずり、ようやくたどり着いた深夜のコンビニ。
胃袋の要求を満たすべく、弁当とお茶を持ってレジの最後尾につきました。
数人が並んでいましたが、ふいに列の進行がピタリと停止します。
「空いているレジへどうぞー!」
店員さんの通る声が響きますが、私の直前にいる男性はピクリともしません。
彼の耳にはワイヤレスイヤホン。
視線は手元のスマートフォンに釘付けで、どうやら動画かゲームの世界にどっぷり浸かっているようです。
完全に自分の世界に入り込んでおり、周囲の生活音すら届いていないのでしょう。
「……お待ちのお客様!こちらのレジへどうぞ!」
店員さんが少しトーンを上げ、レジから身を乗り出すようにして呼びかけます。
しかし、男性の親指はせわしなく画面をタップするばかり。
一刻も早く帰宅して眠りたい私としては、無情に進んでいく時計の針にイライラが募り始めました。
「お客様!レジ、空いております!」
ついに店員さんの声は店内に響き渡るほどのボリュームに。
それでも微動だにしない前の男性。見かねた私が肩を叩いて知らせようか……そう迷った矢先のことでした。
店員さんの見事なファインプレー
ふう、と小さく息を吐いた店員さんは、男性越しに私としっかりと目を合わせ、口元に笑みを浮かべました。
「お待ちのお客様、大変お待たせいたしました!『お先に』こちらへどうぞ!」
私ですか?と自分を指差すと、店員さんは力強く頷き返してくれます。
「はい!状況を見て順番にご案内しておりますので!」
その言葉の裏にある意図を察し、私は「ありがとうございます」と隣のレジへ滑り込みました。とても気持ちの良い、そして胸のすくような誘導です。
さらに店員さんの機転は止まりません。
「その後ろでお待ちの方も、空いたレジへどうぞー!」
私に続くように、後ろで待っていた人たちも次々と別のレジへと流れていきます。
自分だけの世界に閉じこもるスマホ男だけが、ポツンと列に取り残される異様な光景。
私が支払いを済ませて商品を受け取ったタイミングで、ついに彼は画面から顔を上げました。
「えっ、ちょっと……俺、次は?」
自分の前に誰もいなくなり、後ろにいたはずの客が会計をしている状況に、目を白黒させています。
すかさず店員さんが、感情を交えないフラットな声で告げました。
「何度かお声がけしたのですが、お気づきになられませんでしたので。恐れ入りますが、最後尾からお並び直しいただけますか?」
「は……?」
絶句する彼を横目に、私は自動ドアを抜けました。
外の空気がいつもよりずっと美味しく感じられ、先ほどの疲労感や苛立ちはすっかり消え去っていました。
便利なアイテムも、使い方や周囲への配慮を間違えれば、結果的に自分が損をする。
店員さんの見事な采配に拍手を送りつつ、そんな当たり前のマナーを再認識した夜でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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