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「ちょっと、列が進んでるじゃない。さっさと前に行きなさいよ。」行列のパン屋で体当たりしてきた迷惑女。ブチギレ寸前の私が感情を押し殺した結果

理不尽すぎる体当たり!ブチギレ寸前の私
休日の渋谷。私はずっと気になっていた、路地裏にある大人気のパン屋さんの行列に並んでいました。
「やっと買える!」
ショーケースに並ぶ焼きたてのパンが見えてきて、胸を躍らせていたその時のことです。突然、背中にドンッと強い衝撃が走りました。
「えっ?」
驚いて振り返ると、そこには眉間にシワを寄せた、三十代後半くらいの女性が立っていました。謝るどころか、私を睨みつけています。
「ちょっと、列が進んでるじゃない。さっさと前に行きなさいよ。本当に邪魔ね」
彼女は、周囲にも聞こえるような声でブツブツと文句を言い始めました。どうやら少し列が動いた隙に、イライラして私を後ろから強く押したようです。
あまりの理不尽さに、私の頭の中は一瞬で沸騰しました。楽しい気分が一気に台無しです。
「押さなくてもいいじゃないですか!それに文句って何ですか!」
喉の奥まで、そんな怒りの言葉が込み上げてきました。キッと彼女を睨み返し、口を開きかけたその瞬間。ふと、冷静なもう一人の自分が囁いたのです。
(ここで言い争ったら、どうなる?)
せっかくの休日に、大好きなパンを買うための幸せな時間。見知らぬ人に怒鳴り散らして、周囲の視線を集めながら嫌な気持ちでパンを食べるのか。それは絶対に避けたい事態でした。
私はスッと息を吸い込み、込み上げる怒りをゆっくりと腹の底へ沈めました。
怒鳴り合うより効果絶大!大人の対応で得たもの
私は彼女に向かって、あえて何も言い返しませんでした。ただ、静かに無言のまま、冷ややかな視線を一瞥だけ送ります。
そしてすぐに体の向きを前へ戻し、スマートフォンでパンのメニューを眺め始めました。まるで、彼女の存在など最初から「見えない」かのように、完全にシャットアウトしたのです。
「……っ」
後ろから、女性の気まずそうな気配が伝わってきました。激しく反撃してくると思っていた相手から完全にスルーされ、毒気を抜かれたのでしょう。その後、彼女から文句が飛んでくることは二度とありませんでした。
やがて順番が来て、私はお目当てのクロワッサンを無事に購入。店を出て一口かじると、バターの香りとサクサクの食感が口いっぱいに広がります。
「あー、美味しい!」
もしあの時、感情のままに言い返していたら、このパンの味も怒りで霞んでいたはずです。余計なトラブルを回避し、自分の機嫌を自分で守り切ったという事実。
以前の私なら、きっと我慢できずに言い争っていたはず。でも今日は違う。冷静な大人の対応ができた自分に、確かな成長を感じます。
春の風が吹き抜ける渋谷の街。私の心は、手の中にある焼きたてのパンよりもホカホカで、最高にスカッと晴れ渡っていました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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