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「またご祝儀取るの…?」1年でスピード離婚した資産家の息子。半年後に豪華再婚を強行した男が、帰宅後に絶句した理由

「またご祝儀取るの…?」1年でスピード離婚した資産家の息子。半年後に豪華再婚を強行した男が、帰宅後に絶句した理由
一度目の門出と、早すぎる幕切れ
親戚の間で今もなお、苦い笑いとともに語り継がれる男がいる。
二十年前、私の目の前で繰り広げられたのは、喜劇と悲劇が紙一重で入れ替わる、あまりに騒々しい再婚劇だった。
地元でも指折りの資産家の息子。
決して端正な顔立ちとは言えないが、その口の巧さは天性のもので、なぜか常に女性の影が絶えない男だった。
彼の「快進撃」が始まったのは、最初のごく短い春からだ。
資産家の威信をかけた一度目の披露宴は、田舎町を震撼させるほど豪華なものだった。
数百人の賓客が詰めかけ、シャンパンの泡が弾ける中、二人は祝福の嵐に包まれた。
新婚旅行はハワイ。誰もが「絵に描いたようなセレブ婚」を疑わなかった。
しかし、その輝きは線香花火のように儚かった。
子どもが産声を上げて間もなく、家庭内は激しい修羅場へと一変。
結婚からわずか一年足らず、二人はスピード離婚という形で幕を引いたのである。
「あんなに盛大に祝わせておいて、あれじゃ『ご祝儀泥棒』と言われても仕方ないわよね」
親族たちが冷ややかな視線を交わし、気まずい沈黙が漂っていたのも束の間。
半年後、彼は臆面もなくこう宣言した。
「俺、再婚することになったから。式も挙げるよ」
塗り固められた「二度目」の豪華挙式
新しい相手はすでに新しい命を宿していた。いわゆる「授かり婚」だ。
あまりに性急な展開に、周囲には「前の結婚生活から不倫していたのではないか」という疑念が渦巻いた。
その火消しに躍起になったのは、世間体を何より重んじる彼の両親だった。
「不倫だなんて、とんでもない言いがかりだわ。離婚した後に友人から紹介された、清廉な子なんだから!」
「相手は初婚なんだ。前回に劣るような式を挙げたら、彼女の家に顔向けできないだろう!」
親たちの虚栄心によって、再び数百人が動員される超豪華披露宴が幕を開けた。
新婦の体調を考慮して行き先こそ国内に変更されたものの、それは「略奪婚ではない」と世間に見せつけるための、滑稽なまでのデモンストレーションだった。
帰宅した彼を待っていた「静寂」
形だけを整えた再婚生活が、砂上の楼閣であることに気づくのに時間はかからなかった。
原因は彼の度し難い浪費癖。
罵り合いが日常となったある日の夕暮れ。彼が仕事から帰宅し、玄関の鍵を開けた瞬間、そこには異様な光景が広がっていた。
「……え、何もない?嘘だろ……」
リビングには、昨日までそこにあったはずの高級家具も、最新の家電も、何ひとつ残っていなかった。通帳も、そして妻と子の姿も。
残されていたのは、彼の個人的な荷物と、心細げに鳴く一匹の飼い犬だけだった。
彼女は実家の両親を呼び寄せ、彼が不在の数時間の間に、生活のすべてを根こそぎ運び出していったのだ。夜逃げ同然の、鮮やかな決別だった。
この結末に、彼の両親は烈火のごとく怒り狂った。
「せっかく責任を取って結婚してやったというのに、女の方から逃げ出すなんて!」
「娘のわがままを許す向こうの親も、正気とは思えん!」
だが、真相はもっと歪んでいた。
実はこの再婚、もともとは彼女が彼に執着し、「早く子どもを授かって既成事実を作ってしまおう」と、なかば強引に仕組んだものだったという。
「あんなに俺に惚れ込んでいたくせに、嫌になったらこれかよ」
独り言のようにこぼす彼に、同情する者は誰もいなかった。周囲にしてみれば、それは「お互いさま」でしかなかったからだ。
「相手を自分の思い通りに支配したい」という互いのエゴが招いた、三年に満たない狂騒曲。
今でもふと思い出す。あのがらんとしたリビングで、一匹の犬とともに立ち尽くしていた彼の背中を。そして、その情景に重なる「どっちもどっちだな」という、私の冷ややかな溜息を。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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