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「実はあんたのことが嫌いだったの」と仲が良かった親友から告げられたまさかの事実、実は…【短編小説】

「嫌いだったの」親友の裏切り
私たちは、学生時代から「二人で一つ」と言われるほどの仲でした。
流行りの服も、好きな音楽も、将来の夢も、何でも一緒に語り合える。
私は彼女を、家族と同じくらい大切な、唯一無二の親友だと思っていました。
あの日、いつもの駅前のカフェで、お気に入りのパフェをつつきながら笑い合っていた、あの瞬間までは。
「ねえ、ちょっと真剣な話があるんだけど」
彼女が急にスプーンを置き、真剣な顔つきになったので、私は少し身構えました。
「どうしたの?悩み事?私でよければ聞くよ」
すると彼女は、テーブルの上で自分の手をぎゅっと握りしめ、意を決したように私を見つめました。
「あのね……私、昔……実はあんたのことが嫌いだったの」
店内のBGMが、急に遠くなった気がしました。え? 今、なんて?
「……嫌いだったって……どういうこと?冗談?」
声が震えるのを止められませんでした。あんなに楽しく過ごしてきた日々は、全部嘘だったのでしょうか。彼女が私に向けてくれていた笑顔も? 私の頭は真っ白になりました。
彼女は泣きそうな顔で、ゆっくりと話し始めました。
次々と明かされる過去の罪
「ごめん、本当にごめん。……嫌いだった、っていうか……あんたが不幸になればいいって、本気で思ってた」
「え……?」
予想もしなかった言葉に、私は息を飲みました。
「大学の時、あんたがサークルの先輩のこと、好きだったでしょ。……あの時、あんたが告白するって言ってた日の前日、私、先輩に嘘ついたの」
彼女は目を伏せたまま、絞り出すように続けました。
「『あの子、先輩のこと本当はタイプじゃないって。みんなで賭けしてるだけだから、本気にしないで』って……。あんたがあっさりフラれたの、全部、私のせいなの」
血の気が引いていくのが分かりました。あの日、あんなに泣いた私を、この人は隣で慰めてくれていたのに。
「どう、して……」
「あんたが、いつも私より先に幸せになるのが許せなかった。私だって頑張ってるのに、どうしてあんただけって……。だから、邪魔したの」
彼女の告白はそれだけではありませんでした。私が第一志望だった会社の説明会の日程を、わざと間違えて教えたこと。私が大切にしていた限定品のコスメを、借りたついでにわざと割ってしまったこと。
次々と明かされる小さな「悪意」に、私はもう何の感情も湧きませんでした。
「でもね」と彼女は続けました。
「そんなことしてたのに、あんたは私を疑いもせず、『あなたなら絶対大丈夫』『あなたがいるから頑張れる』って、ずっと私を信じてくれた。私が就職活動で全部落ちて、自暴自棄になってた時も、自分のことみたいに泣いて、励ましてくれたでしょ」
彼女はそこで初めて顔を上げ、涙でぐしゃぐしゃの顔で私を見ました。
「あの時、目が覚めたの。私、こんな素敵な子のこと、なんて酷いやり方で傷つけてたんだろうって。……ごめん、本当にごめん……!」
彼女が抱えていた罪悪感。そして、それを今、すべて失う覚悟で打ち明けた勇気。私は、彼女を許すべきなのか、分かりませんでした。
ただ、彼女の涙が、嘘には見えなかったのです。
「……言ってくれて、ありがとう」
そう言うのが、精一杯でした。
あの日、私たちの「親友」という関係は、一度、完全に壊れたのだと思います。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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