GLAM Editorial

2015.03.28(Sat)

“遅れてやってきた”個性派モデルのタミ-・グラウザー、半信半疑だった駆け出しの頃を振り返る!

タミ-・グラウザー

近年のファッション業界において、中性的な風貌の女性モデルを起用することはすっかり手一着した感があるが、その数はいわゆる“クラシックなモデル顔”とされるモデルたちに比べてそれでもまだまだ少ないと言える。その中でエッジィなボーイッシュルックで押し通して人気を集めているひとりが、スイス出身のタミ-・グラウザー(Tamy Glauser)。常に頭を刈り上げたタミーは、いわゆる女性らしさを前面に出す他のモデルたちの間ではイヤでも目立つ存在。

「でも、個性が強いと、チャンスを貰うのがそれだけ難しくもある。だから、この業界に入って、自分らしさを打ち出して仕事させてもらえていることに感謝している。自分のありのままにいられて、夢にも思わなかったような素晴らしい仕事をさせてもらっているしね。ファッション業界には常に驚かされている」と、style.comに対してタミーは微笑みを浮かべた。

キャリア数年で既にヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne

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Westwood)、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)などの大物デザイナーたちのショーでキャットウォークを歩いているタミーだが、ファッションモデルを始めたのは20代後半になってから。

「それまではファッションとは全く無縁で興味もそれほどなかったのだけれど、『ファッションモデルをやってみたいとは思わないの?』と言い続ける友人たちがいたのよ。でも、自分はすでに27歳になっていて、その年齢でいまさらモデルを目指そうとは自分では考えていなかった」

友人がパリのモデルエージェンシーにタミーの写真を送り、すぐにモデルとしての彼女のキャリアが始まりここまで順風満帆にも思えるが、タミー本人はずっと半信半疑で昨年には自信喪失してモデルを罷ようと思った時期もあるのだとか。

「自分は何をやっているのだろう?もう全部放り出してやめてしまうべきか?自分はまだ16歳の少女じゃないのだから、この年齢でお金も十分稼げずに苦戦しているようではいけないと思った。周りの友人たちは、それぞれに自分たちの仕事のキャリアをステップアップさせて成功しはじめているのを見て大いに焦った。自分が取り残されている気がしたのね」

そんなタミーだが、先頃行われた各都市のファッションウィークでは引っ張りだこで、トップモデルの仲間入りを果たしている。特にニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquière)と彼のチームには重用され、「ルイ・ヴィトン」のパリでのショーでランウェイをソロで歩く場面に起用された。自分が「ヴィトン・ガール」に選ばれるとはまさか思っていなかっただけに、タミーとしては喜びもひとしおだったようだ。

「モデルエージェンシーで本当のことだと確認した時には、うれしくて泣きだしちゃった。自分の進んでいる道に間違いはなく、これまでの苦労がこのためのものだったという気がしたわ」

(C) Cover Media

※写真と記事は必ずしも関連するとは限りません。

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