GLAM Editorial

2023.01.31(Tue)

「やる気がでない……」年明けに急増する正月病って?無気力の原因と対処法を解説

「年末年始はゆっくり休んだはずなのに、からだがだるい」
「やる気がでなくて会社に行きたくない」
「無気力の原因や対処法を知りたい」
このような悩みをかかえていませんか?

 

晴れやかな気持ちで新年のスタートダッシュを切りたいのに、どうもやる気がでない方は多いのではないでしょうか。正月病の症状を改善するためには、原因を理解して対処することが重要です。

そこで今回は、年明けにやる気がでない「正月病」の原因や対処法について、薬剤師がご紹介します。

1 正月病とは?

「正月病」とは、年末年始の長期休み明けに感じる、気分の落ちこみや無気力状態といった、一般的な病名がつかない不調のことをいいます。

症状は人によってさまざまで、やる気や集中力の低下、不安、だるさ、疲れ、不眠などが挙げられます。

2 正月病におちいる原因とは?

年末年始の長期休みでしっかり休んだはずなのに、仕事に行くのがゆううつな方も多いかと思います。ここでは、やる気の低下や気分の落ちこみを引き起こす「正月病」の原因を3つご紹介します。

2-1 生活リズムの乱れ

正月病の主な原因は、生活リズムの乱れです。

おいしい食事を連日お腹いっぱい食べたり、夜遅くまで起きてテレビを見たりすると、生活リズムは短期間で乱れてしまいます。

2-2 日照時間が短い

冬は日照時間が短いため、気分の落ち込みやだるさを感じやすい季節だといわれています。

人は日光にあたると、体内で「セロトニン」という心の安定に関わるホルモンが分泌されます。しかし、日照時間が短い冬は「セロトニン」の分泌量が減ることがわかっています。

3 やる気のなさや疲れがつらい!正月病から回復する方法

やる気の低下や疲れを感じると、仕事や家事に支障がでて困りますよね。ここでは、正月病から回復する3つの方法をご紹介します。

3-1 生活リズムを整える

正月病の改善には、年末年始で乱れた生活リズムを正すことが大切です。

朝起きたら日光を浴び、朝食をしっかり摂ることで、体内時計をリセットする働きが期待できます。

3-2 タンパク質を積極的に摂る

正月病の改善には、豆腐や味噌などの大豆製品、牛乳やヨーグルト、卵などからタンパク質を摂取することが大切です。

これらの食品に多く含まれる「トリプトファン」という成分は、心の安定に関わる「セロトニン」の材料になります。

3-3 散歩やストレッチで軽い運動をする

散歩やストレッチなどの軽い運動は、気分を安定させる「セロトニン」の分泌を促す働きがあります。

年末年始の休みはお家でゆっくりされていた方も多いかと思いますが、軽い運動をすることによって沈みがちな気分の解消につながります。

いつもよりひと駅分多く歩いたり、階段を使ったりするといった+α(プラスアルファ)の運動からはじめてみましょう。

4 正月病対策には漢方薬もおすすめ!

やる気の低下や疲れやすさを引き起こす正月病の主な原因は、暴飲暴食や夜ふかしといった年末年始の生活週間の乱れです。 正月病による気分の落ち込みを改善するには、生活リズムを正すことのほかに、漢方薬の活用もひとつの方法です。

 

正月病の改善には、「消化・吸収機能をよくして栄養の吸収を高め、心身の疲れをとる」「自律神経を整えて睡眠の質を上げ、心身の疲労を軽減する」「肉体的な疲れを和らげて落ち込みや不安を軽減する」といった漢方薬を選びます。

 

漢方薬は、「肉体的な疲れ」に対して足りない栄養を補うだけでなく、消化・吸収の機能をよくして必要なところに栄養を届け、根本から肉体の疲れやだるさの改善を目指すことが可能です。
西洋薬のような対症療法ではなく、根本からの体質改善が目指せるので、不調を治すだけでなく、不調にならないからだを手に入れることもできます。

 

ここでは、正月病に悩む方におすすめの漢方薬を2種類紹介します。

<正月病におすすめの漢方薬>

補中益気湯(ほちゅうえっきとう):「気」を補って、疲労を回復して気力を高めます。元気がなく、胃腸が弱くて疲れやだるさで悩む方におすすめです。(※1)

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):胸からのどにかけて滞った「気」のめぐりをよくして精神不安を鎮め、のどのつかえ感を改善します。一般的に、抑うつや不眠、動悸やめまいなどの治療にも用いられます。(※2)

 

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の症状や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用を招く可能性もあります。

 

しかし、どの漢方薬が適しているのかを自分自身で見極めることは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

 

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。ぜひ活用してみてください。

 

 

あんしん漢方(オンライン漢方)

 

5 晴れやかな気持ちで一年のスタートダッシュを切ろう

やる気の低下やだるさといった正月病の症状を改善するには、生活リズムを整え、日光浴や軽い運動によって気分を調節することが大切です。

それらの工夫に加えて、根本から体質改善を目指せる漢方薬を試してみるのもおすすめです。長期休みのあとは、多くの人が通学や出勤をおっくうに感じるものです。自分を責めることはせず、日々の生活習慣で徐々に調子を取り戻しましょう!

 

 

参考文献

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8542

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ半夏厚朴湯エキス顆粒(医療用)」
https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=7949

 

 

<この記事を書いた人>

稲嶺

 

あんしん漢方薬剤師

稲嶺 千春(いなみね ちはる)

北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。

様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

 

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