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「言われたことだけやってればいいの」と忠告してきた先輩。そんな私が会社の危機を救った結果【短編小説】

「頑張るだけ損」先輩からの冷たい言葉
「パートなんだから、言われたことだけやってればいいの。責任感なんて持ったら損するだけよ」
事務パートとして働く私、高橋にそう言ってくるのは、先輩パートの中村さんでした。
彼女は「いかに楽をするか」がモットーのようで、私が業務改善のために作ったチェックリストを見せた時も、鼻で笑うだけ。
「そんなことしても時給は上がらないのに。真面目ねぇ」
他のパートさんたちも中村さんの影響か、最低限の仕事しかしない人ばかり。
やる気を出せば出すほど浮いてしまう職場で、私のモチベーションは下がる一方でした。
会社の大ピンチを救った「無駄な努力」
そんなある日、会社を揺るがす大きなトラブルが発生したのです。
重要な取引先に送るデータの入力で、大量のミスが見つかりました。
マネージャーの伊藤さんは顔面蒼白。
正社員だけでは対応しきれず、パートにも協力要請が出されました。
しかし、中村さんたちは「私たちの責任じゃないし」「時間なので帰ります」と、まったく協力する気がありません。
絶望的な状況の中、私はおそるおそる伊藤マネージャーに声をかけました。
「あの…私、ミスが起きやすい入力パターンを個人的にまとめていて。それを使えば、効率よく修正箇所を見つけられるかもしれません」
そう、私は中村さんに「無駄なこと」と馬鹿にされながらも、コツコツと自分だけの業務マニュアルを作っていたのです。
伊藤マネージャーはそれに飛びつき、私の資料のおかげで、なんとか納期前にデータの修正を完了させることができました。
翌週、私は伊藤マネージャーに呼び出されました。
そして、告げられたのは「契約社員にならないか」という、思いがけない言葉でした。
「高橋さんの仕事に対する姿勢、責任感は、パートだとか正社員だとか関係なく素晴らしい。ぜひうちの会社で力を貸してほしい」
呆然とする私。
それは、まさに奇跡のような展開でした。
遠くで信じられないといった顔でこちらを見ている中村さんの視線が、少しだけ痛快に感じられたのは、ここだけの秘密です。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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