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「明日までによろしくね」仕事を押し付ける先輩が顔面蒼白に。華麗なる私の逆転劇とは?【短編小説】

「これお願い」が口癖の丸投げ先輩
私の職場には、仕事を丸投げしてくる西田先輩がいます。
「川口さん、これお願い。急ぎだから」
それが先輩の口癖。
本来なら先輩自身がやるべき仕事も、何かと理由をつけては私に押し付けてくるのです。
入社して半年の私は、「新人だから仕方ない」と自分に言い聞かせ、毎日遅くまで残業して先輩の仕事を手伝っていました。
しかし、ある日のことです。
「この資料、明日までによろしくね。取引先のA社様に渡す大事な企画書だから」
そう言って渡されたのは、ほとんど白紙の資料でした。
最低限の情報だけが走り書きされており、あとはすべて私に丸投げです。
さすがにこれには言葉を失いました。
自分のスキルアップのためならどんな仕事も頑張れますが、これは単に先輩が楽をしたいだけ。
私の気持ちは、悔しさを通り越して、静かな怒りへと変わっていきました。
その夜、私は考えました。どうすれば、この状況を変えられるだろうかと。
そして、ある一つの作戦を思いついたのです。
先輩の顔色が変わった瞬間
翌朝、私は通常より少し早く出社し、寝る間も惜しんで資料を完成させました。
そして、西田先輩にメールを送ります。
本文には、こう書きました。
「西田先輩、おはようございます。ご依頼いただいたA社様向けの資料が完成いたしました。
急ぎとのことでしたので、一晩で何とか形にいたしました。ただ未熟なので、内容に不備が多いかと存じます。つきましては、お忙しいところ大変恐縮ですが、最終的なご確認と修正をお願いしたく存じます」
送信ボタンを押して数分後。私のデスクに血相を変えた西田先輩がやってきました。
「川口さん! なんで部長をCCに入れてるの!?」
私は、あくまで冷静に、そして丁寧な口調で答えます。
「はい、CCに部長も入れておきました。重要な案件だと伺っておりましたので、進捗をご報告すべきかと思いまして」
私の言葉に、先輩はぐうの音も出ないようでした。
部長の目がある手前、資料をろくに確認もせず取引先に提出するわけにはいきません。
結局、その日は先輩が私の作った資料を必死に手直ししていました。
後日、高橋部長から「あの件、よく頑張ったね」と声をかけてもらえました。それ以来、西田先輩が私に仕事を丸投げしてくることは、パッタリとなくなったのです。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
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