米女優グウィネス・パルトロー(Gwyneth Paltrow, 42)が、ニューヨーク市フードバンクの活動を支援するために29ドル(約3,400円)で1週間の食費をまかなうという試みに挑戦した。29ドルというのはアメリカの低所得層が政府の社会保障制度「補助的栄養支援プログラム(SNAP)」によって提供されている1週間分の食費と同じ金額だが、残念ながらグウィネスの挑戦は4日目にして失敗に終わってしまった。
「思った通り、私たち家族の挑戦は4日しか続きませんでした。私は4日目にチキンと新鮮な野菜(それから少量のお菓子)を買ってしまったんです」と、グウィネスは自身が運営するライフスタイル提案サイト「GOOP」の週刊ニュースレターで告白している。「たとえわずか数日間でも、29ドルという予算内で健康によくて栄養のある物を食べるということがいかに難しいか、私は思い知りました。でも、これが4千7百万人におよぶアメリカ人の日常なのです」。
十分に食べられないアメリカ人が大勢いるという現実に、グウィネスは憤りを感じているようだ。ごくわずかな金額で食費をまかなうことを強いられている人々がこれほど多いのは、いまだに不平等な賃金制度が是正されていないことが原因ではないかと彼女は指摘している。「この挑戦を終えて(私の自己評価は“C”よ)、職場の賃金制度がいまだに不平等だという事実に今まで以上に腹が立ちました。懸命に働いている多くの母親たちが、(1週間の食費を29ドルでまかなうという)不可能な状況を強いられています。この予算で家族を食べさせるためには、質の悪い食品を買わざるを得ません。我が国の食糧事情は、大々的に改善されるべきです。誰もがオーガニックの食品を口にするべきだなんて、上から目線の発言をするつもりはありません。私が言いたいのは、誰もが新鮮なちゃんとした食べ物を買うことができる世の中であるべきだということなんです。女性たちに公正な賃金が支払われれば、食品を買う時のみならず人生においても、家族の選択肢が広がることでしょう」と、グウィネスはコメントしている。
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