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「投資で金が増えたんだ」と高級車を買った夫。だが、追証の通知額を見て、離婚届を書いた…【短編小説】

「投資で金が増えたんだ」と高級車を買った夫。だが、追証の通知額を見て、離婚届を書いた…【短編小説】
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
「俺は天才だ」突然の高級車と勝利宣言
ある日、帰宅すると自宅のガレージに見慣れない高級車が鎮座していました。
驚く私をよそに、夫が得意げな顔で運転席から降りてきます。
「驚いたか?投資で大儲けしたんだよ。俺には相場の才能があったみたいだ」
聞けば、老後のためにコツコツ貯めていた500万円の貯金を、私に無断で全額投資につぎ込んだとのこと。
「一晩で倍になったんだぞ!1000万だ!だから、この車をローンなしの一括で買ってやったのさ」
震える手で通帳を確認すると、確かに残高が増えている形跡。
「これからは働かなくても、クリック一つで金が増える。お前もパートなんて辞めちまえよ」
鼻息荒く語る夫。
「元本保証はないの?」
「税金は?」
私の心配を「素人は黙ってろ」と一蹴し、彼はその夜、高級車のカタログを眺めながら、さらなる投資計画を練り始めました。
しかし、その「才能」とやらが、ただのビギナーズラックに過ぎなかったことを、私たちはすぐに思い知ることになります。
一瞬の夢、そして届いた「悪魔の通知」
異変が起きたのは、納車からわずか3日後のこと。
夫が真っ青な顔でパソコンの前で固まっていました。
画面には、赤字で警告のようなメッセージ。
証券会社からの「追証(おいしょう)」の通知でした。
「……え、マイナス? どういうこと?」
画面を覗き込んだ私は絶句。
そこには、元本の500万円が消えているどころか、さらに数百万の入金を求める数字が表示されていました。
「倍になったんじゃなかったの!?」
私の問い詰めに、夫は蚊の鳴くような声で白状しました。
「あの時は倍だったんだ……でも、『もっと増える』と思ってもう一度全力で賭けたら、直後に大暴落して……」
つまり、彼は利益を確定させる前に気が大きくなり、手元の資金だけでなく、借金に近いハイリスクな取引(レバレッジ)に手を出していたのです。
一瞬だけ膨れ上がった数字を見て高級車を購入。
その直後、相場が反転し、貯金も利益もすべて吹き飛び、残ったのは車の維持費と莫大な負債のみ。
「頼む、車を売ればなんとかなるかも……」
すがりつく夫に、私は冷たく言い放ちました。
「中古になった車の売却額なんてたかが知れてるわ。それに、家の資産を勝手に溶かすギャンブラーとは暮らせません」
私は書き置きしていた緑色の紙、離婚届をテーブルに叩きつけました。
一瞬の夢の代償は、あまりにも高すぎたようです。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。
GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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