BY GLAM Editorial

泣きつく彼に『結婚資金300万円』渡した私。→翌週、彼は『別の女』とハワイにいた話【短編小説】

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「頼む、美咲。このプロジェクト、失敗したら俺の人生終わるんだ」

彼氏のタケルが、涙ながらに私に頭を下げた。彼が立ち上げた会社のプロジェクトが資金難に陥り、どうしても300万円が必要だという。私は迷った。それは、私が結婚資金として貯めてきた、大切な大切なお金だった。しかし、彼の憔悴しきった顔を見ると、どうしても放っておけなかった。

「わかった。…でも、必ず返してね」

私の言葉に、タケルは泣きながら抱きついてきた。「美咲、本当にありがとう。俺、絶対このプロジェクト成功させて、美咲を幸せにするから」。

彼の言葉を信じ、私は300万円を渡した。しかし、彼の感謝の言葉の裏には、とんでもない裏切りが隠されていたのです。

【衝撃】完璧な彼の“裏の顔”

300万円を渡してから、タケルはぱったりと連絡をよこさなくなった。プロジェクトが忙しいのだと自分に言い聞かせたが、日に日に不安は募る。

そんなある日、SNSで旅行好きの友人が投稿した写真に、私は目を奪われた。

ハッシュタグは「#ハワイ」「#バカンス」。そこに映っていたのは、ビーチで楽しそうに笑うタケルと、私とは違う、派手な女性の姿だった。

私は、息をのみました。彼は「プロジェクトが失敗したら人生が終わる」と言っていたのに、なぜハワイにいるの？そして、隣の女性は誰？

彼の投稿を遡ると、「最高の女と最高の旅！」と書かれた投稿があった。彼は私に嘘をつき、私から受け取ったお金で、別の女性とハワイ旅行を楽しんでいたのです。

私は、絶望の淵に突き落とされました。大切に貯めてきた結婚資金も、彼への信頼も、すべてが一瞬にして崩れ去った。しかし、私はこのまま泣き寝入りするわけにはいかないと決意しました。

私は弁護士を雇い、タケルを詐欺罪で訴えました。彼のSNSの投稿が、動かぬ証拠となったのです。

結果、タケルは私に300万円全額を返済。そして、彼が立ち上げた会社は倒産しました。

あの頃の私は、ただ彼の言葉を信じ、自分の人生を彼に委ねていました。

しかし、彼の裏切りは、私に「自分の人生は、自分で切り開くしかない」ということを教えてくれたのです。

私は、もう誰かに頼って生きることはしません。あの300万円は、私の人生をリセットするための、最高の授業料だったのだと、今は心からそう思えます。

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。